⛩️成田山新勝寺⛩️

今月の ひとこと説法

煤払い

本年も残りひと月となりました。12月といえば「煤払い(すすはらい)」大掃除の月です。

成田山でも毎年12月13日は煤払いを行います。その様子をテレビのニュースでご覧になった方もいらっしゃると思います。

成田山の煤払いは新年を迎えるための大切な行事です。

当日は朝一番の御護摩祈祷が終わると、御本尊不動明王に1年の間に積もった煤を僧侶と檀信徒総代が馬毛の刷子(さっし)を使って丁寧にお身拭い。

また、職員らが長い笹竹を使って大本堂の煤を払います。

そもそも煤払いとは、江戸時代に歳神さまを迎えるために江戸城で同日に行われていたものが江戸庶民に伝わり、成田山では現在も年中行事として習慣になっています。

歳神さまには家を守るご先祖さまも含まれますので、先祖の住まいであるお墓もきれいにして新年をお迎えすることが大切です。

さらに私たち自身の心と身体の埃も払い、きよらかな気持ちで令和初の新年を迎えたいものです。


⛩️川崎大師⛩️
12月のおだいしさまのことば


解説
最近「ハラスメント」という言葉をよく耳にします。「ハラスメント」は「嫌がらせ」・「相手を困らせる」などの意味があります。

先日、小学校の教員が同僚に対して酷いイジメをするという事件がありました。

未来がある子供達に学問・道徳を教える立場の教員が起こした悲しい出来事です。

どのような立場でも、「ハラスメント」を行うことが問題なのです。自分がされて嫌なことは相手にもしてはいけないのです。

どんな世界・環境でも、年長者は年少者を導く存在であり、また、導かれる側も年長者の言葉を素直に受け入れられれば、うまくコミュニケーションがとれるでしょう。

そこに差別や偏見などを込めてはいけないのです。

お大師様は多くの弟子や人々を導いてきました。

また、その人々も素直に受け止め仏道を学んだ結果、今私たちにお大師様の教えが伝わっているのです。

様々な教え・経験を私たちが未来に伝えていきましょう。