所謂今の原付のはしりと呼べるパッソル。
パッソルには後継モデルになるパッソル2という原付があるという事をその時初めて知った。
スタイルはいかにも1980年代のバイクといった感じ。
かつてウチの家にあったホンダスカイのみたいなバイクだった。
あれはホンダに於けるパッソル2の対向車だったという。
ネットの情報によると、パッソルのコンセプトはそのままに、馬力を多少アップし、骨組みやエンジンなどの一部パーツを除いてオールプラスチックにし、スピードアップを図った原付だという。
しかし、駆動系はパッソルと同じチェーンタイプ。
あまり見映えしない外見に、人気もなかったようで、1年あまりで生産終了した幻に近い原付だったようだ。
ずっと気にはなっていたが、辺りに誰も乗っている人はいなかった。
ただ、亡くなったウチの母方の祖父母の家の近くの中華料理屋の駐車場にいつも止まっていたのをよく見ていた。
パッソルをやや近代的にした角ばったデザインがいいなあなんて思っていた。
もしパッソルが廃車になることがあったら、次は乗ってみたいなあなんて漠然と思っていた。
そしてその時はやってきた。
15年乗ってきたパッソルのエンジンがとうとうお釈迦になった。
次に買うならパッソル2かビーノ2ストにするかかなり悩んだ。
周りからも古いバイク乗るなんて、部品を探すのも一苦労。ビーノの方がパーツも豊富で維持管理するのが良いよと言われてしまった。
けれど一度旧車にはまってしまうと、旧車の良さからは抜けだせられない。
悩みに悩んだ挙げ句、パッソル2にすることにした。
しかし、実車の中古車を探すのはかなり根気がいった。
Gooやヤフオク等も探したけれど、実車を取り扱っているのが、東北や関西だったり。
平塚のジャンクヤードにも足を運んだ。
そんな中、地元のとあるバイク屋で一台あるという。
色は好みではない赤だったが、実際に見てみると状態もよく、特に目立った損傷もない。
長く倉庫に保管していただけあって外見はとても綺麗だった。
試乗もさせてもらった。
早速契約し、納車まで暫くかかったものの夏にデビューした。
パッソルシリーズの最終期とあって、出足は緩やかだが、時速10㎞を過ぎると一気にグワーンと伸びる。
エンジン音もパッソルを引き継いだ懐かしい2スト音。
一気に魅了されてしまった。
しかしデビューから1週間後、ガソリンコックからのガソリン漏れで入場。
年末にはキャブレターが詰まった。
パッソルと同じパーツが使えると思いきや、まるで違う仕様。
パーツは同世代のペリカンジョグや、ベルーガなどと共用パーツだった事を改めて知った。
紆余曲折しながらも、今では毎日通勤用で使えるようになり、生活に欠かせなくなった。
今後も少しづつ手を加えながらも、長持ちさせていきたいと思う。
さあ今度は何年持つかな?