三鷹にある焼鳥店で、オープンは昨年9月と日はまだ浅いが、焼鳥達人の会のメンバーでもある注目店。他には、鳥しきやたて森、里葉亭、蘭奢侍などが名を連ねており、その錚々たる面子から、この店の実力の高さが分かるだろう。同会の名誉顧問を務めるのがアンジャッシュ渡部氏で、同氏の新著「いい店の見つけ方教えます」でも教えたくない店として登場している。
三鷹駅から歩いて5分ほどのマンション地下のロケーションで、店内は失礼ながら三鷹らしからぬスタイリッシュさを感じるつくり。15席のカウンター席のみで、壁に大きく描かれた鳥の文字が特徴的。店奥にあるのが、この店を語るうえで欠かせない、酒棚。席数を減らしてまでつくった拘りようで、1000本以上の純米酒が並ぶ様は圧巻。
豊富なラインナップを誇る日本酒の他に、ソムリエでもあるオーナーの山本さんはクラフトビールも好きで、6タップのラインナップから、この日はご当地ビールとなる三鷹ペールエールを。武蔵野三鷹をベースとした「Cool air Oneブルワリー」のビールらしく、初めて飲んだが、すっきりさわやかな飲み口で一杯目にぴったり。
甲州赤鶏や大山鶏を使用した焼鳥は、7本コースが1280円という、まずその良心的価格に驚く。肝心のクオリティも、さびに丸はつ、つくね、せせり、血肝、なんこつといずれの串も高く、ボリュームも申し分なしで、改めてそのハイコスパぶりに感服。他に厚揚げ、麩、磯辺焼き、モッツアレラチーズのさび焼きなどの単品串や一品料理も変わらずハイレベル、そしてローコストで言うことなし。
宝剣に賀茂金秀、御結と広島縛りで頂いた自慢の日本酒も、いずれも初めて飲む銘柄だったが、焼鳥ともよく合っており、さすがの拘りを感じさせるものだった。
既述どおり、アンジャッシュ渡部氏も取り上げているので、これから注目度も急上昇しそう。しかし、三鷹というエリアから、予約が取れなくなることはないだろうと高を括っているが笑、そうなっても可笑しくないポテンシャルを備えており、マイベスト予約が取れる焼鳥店に躍り出た。