初めまして!飯野帆夏です。
この度、ミュージカル座「平和な星」2025年公演終演を受け、書きたいことが沢山あってInstagramに書ききれないなぁと思ったので、ブログを作ってみました。
今後の運用予定は未定ですが、文章を書くことは結構好きなので、もしかしたら少しずつ続けていくかもしれません。
改めて、「平和な星」無事に終演致しました。
ご来場頂いた皆様、ありがとうございました。
私は今回、ヨマ/チーダ/コーリン という三つの役を頂き、その他さまざまな場面においてもダンサーとして出演しておりました。
ヨマについてはインスタでも書いた通りですが、チーダとコーリンについても少し。
まずは、チーダキャプテン。
チーダキャプテンのように、国代表の野球選手に選ばれるほどの運動神経やリーダーシップがあったら良かったなぁと思いつつ、そうではない私がチーダを演じる、というところが舞台の面白さだとも思います。
野球選手の出てくる場面は、1幕も2幕も基本的にシリーなコメディシーンですが、本人達は至って大真面目だし必死!姑息な手段で何とか勝とうと知恵を絞る選手達、「その時間を練習に充てようぜ」という話なんですが、なんだかんだで憎めない、可愛い選手達です。笑
戦争によって、自分のやりたいことや好きなことができなくなってしまう。大好きな趣味や、大切な夢を持つ私自身にとって、他人事では済ませられないほど重い出来事です。
私も、「もし今戦争が起こったら」と、自分の夢が国の意向によって奪われる未来を思い浮かべましたし、自分の夢を他人に奪わせるものかという意気込みでチーダを演じました。
「人に教えられた夢じゃダメさ」ですからね。
大学の授業で日本の作曲家と作詞家について調べたとき、第二次世界大戦のときに戦争を讃える歌や詩、軍歌などを制作していた芸術家の多いことに、あの人も!この人も?!と驚かされたのを覚えています。
戦争が起こってしまえば、作曲家も作詞家も、プロの野球選手だって、誰もが戦争と無縁ではいられないんだなぁと思います。
チーダキャプテンを演じる時間は、自分が普段あまり出さない大声やメラつきを出すことができて、とても楽しかったです!チームメイトやビットリ元帥とのテンポ感ある掛け合い、アイコンタクトなど、お芝居においても沢山のことを勉強させて貰いました。
もしいつかチーダと再会できたら、その時はもっと野球選手らしい貫禄を追求したいな。
続いて、コーリンについて。
コーリンは大学生の女の子ということで、今回演じた三役の中では一番自分に近い要素の多い役だったのではなかろうかと思います。
コーリンは物語のあちこちにほんの一瞬姿を現します。お料理教室、メロリスを出迎えるファンの一人、そして最後のおもてなし。
コーリンは初め、自分に自信があまりない印象でしたが、料理を特技にしたいからと料理教室の門を叩き、終盤には銃口を向けてくる敵を前に料理を差し出す……本当は凄いバイタリティを持っている子だなぁと思います。
2幕ではメロリスファンとしての登場シーンもあるので、自分の好きなこと、関心のあることにはまっすぐな女の子なのかな?と思って演じていました。
M13、メロリスを囲んだハーメニアのファン達が、平和な星を歌う場面が私は大好きです。
他国に軍事侵攻を通告され、戦争が迫り来る国に暮らす国民が、平和を掲げて亡命してきた歌手を囲んで歌う「そんな夢を見たい」は、一体どれだけ重みがあるんだろうなぁと思ってしまい……
メロリスがそれに応えて「平和な星になる」と歌い始める瞬間は、いつも胸が熱くなっていました。
好きなシーンのお話もしていきたいですね。
好きなシーンは沢山あるんですが、せっかくなので、舞台上や袖からの風景で好きだった瞬間のお話をしようかな。
まず、開幕の音楽を聴きながら、パネル転換のために緞帳裏の舞台上に立っている時間。
作家の多恵さんを照らすキラキラした照明のなかで緞帳が上がるのを待つ時間は本当に素敵で、毎公演「これから始まるんだ!」というワクワク感を噛みしめていました。
客席で開幕を楽しみに待っていたお客様と、気持ちはひとつだったのではないでしょうか。
あとは、2幕のセシム国務大臣と奥さんのカルハ、娘ビーバのシーン。稽古場で初めて見たとき、戦争の悲惨さを訴える言葉の気迫に思わず涙してしまったのを覚えています。
本番中は絶賛早替え中で、袖で見ることは出来なかったのですが、いつも着替えながら「人間一人の命は何よりも重い」という言葉に耳を傾けていました。
もうひとつ、好きだった場面は、2幕でガベル王妃とウラル三世、ポポロ大統領とアルマ大統領夫人が4人で歌うカルテット、「母の思い」。
私はこのとき、2幕の出番に向けて徐々に気持ちを切り替えるため、下手の袖からご夫婦の歌をじっと聴いていました。
あの曲に登場するのは国王夫妻と大統領夫妻だけですが、セシム一家やハムニ一家をはじめ、強い国サンゲアにも弱い国ハーメニアにも、同じことを願う多くの国民がいたんじゃないかと思います。平和に暮らしたい、それだけでいいから奪われたくない存在がいるよねと、自分が演じるヨマ、チーダ、コーリンの思いに寄り添うような気持ちで聴いていたんですが、歌声が本当に沁みてしまって、よく涙目になっていました。
千秋楽を終えて、できることはやり切った!という達成感に包まれながら、自分の得意分野や伸ばせる分野が以前よりクリアに見えてきた気もして、もっとできるようになる!という思いも新たにしました。
沢山の方に支えられて駆け抜けた一ヶ月間、本当にお世話になりました。
「平和な星になるまで上演を続けていきたい、このメッセージを伝え続けていくべきだと思います」という、実寸稽古後のハマナカ先生のお言葉を胸に、平和について、考え続けようと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
