五月のゴールデンウィークに突入した。

 

 三日間といえども、ようやく自由な時間を得た。うちの大学は土曜日にも授業があるので入学してから一か月間も経ってないのに、かつてないほどの忙しさを十分に味わった。

 

 せっかくの三連休なので、モダニズム建築についてもっと深く勉強したい。否、それより優先すべきことは近代建築史をざっくりと勉強し、今までの建築の発展の流れ、或いは全体像を把握することだ。

 

 そう思っている私、三日間ずっと家に閉じこもってばかでかいモダニズム建築史マップを作成した。

 

 

 モダニズム建築が誕生したきっかけは産業革命と世界初のロンドン万博である。大学の授業で学んだ内容を踏まえて自分の話でノートに書き込んだ。ジョン・ラスキン、ウイリアム・モリス、アドルフ・ロース、グロピウス、ワシリー・カンディンスキー、パウル・クレー、ピート・モンドリアン、ルイス・サリバン、アントニ・ガウディ、る・コルビュジェ、フランク・ロイド、ファン・デル・ローエ…世界中に建築の発展に影響を与えた人々を一日中に全部調べようとしていた。そうしたら短時間で知識を過剰に摂取し、頭が壊れそうでおかしくなった。

 

 次の日は気分転換に近所の名建築を訪ねた。木陰の下で一枚のスケッチをゆっくり描いたら通りかかった年配の方に話しかけられた。最近は勉強に専念しすぎて絵を描く時間を削らざるを得なかった。絵を描くのは私にとって重苦しい作業ではなく、娯楽かもしれない。

 

 絵を描くことで元気を取り戻し、また勉強に集中し始めた。進めば進むほど、「歴史上の人物や次々と形成した思潮は全部つながっている」と、私は悟りを開いた。建築を知りたいなら建築だけでなく建築から派生したもの、或いは「周り」のものも調べなければならないという。

 

 学校では現代音楽理論の授業を取っている。「建築は凝った音楽である」という名言はよく聞くので、授業で学んだ「無調」という1918年生まれ、比較的に斬新な現代音楽スタイルについての内容も建築マップの隣に置いていた。

 

 音楽にとどまらず、西洋美術史の流れもモダニズム建築史マップに加えた。美術に興味あるのでずいぶん前にその歴史について深く知りたかった。ロマン派、バロック、新古典主義等々、複雑に見えるが勉強したら意外とクリアで分かりやすかった。

 

 現代建築と現代音楽はほぼ同時にドイツ表現主義からの影響を受けていた結果として、「聴いてもよく分からない音楽」と「見てもよく分からない建築」が誕生した。もう一つの共通点は、モダニズム建築やモダニズム音楽は時代に囚われず後世に残るような作品を目指していることである。建築の場合、合理主義・機能主義に従って余計な装飾のない様式になった。音楽の場合、古典主義によって決められた調性、協和音を捨て、いつの時代のものでもない新しいスタイルが生まれた。しかもその思想の革新はほぼ同時進行だった。

 

 皮肉なことに、現代音楽は完成度が低く実験的段階のものが多いため、当時の社会変革に振り回されて寿命がより短い。そして、モダニズム建築の合理性もポストモダニズムに否定された。「後世に残るような作品」を目指していたのに音楽でも建築でもその目標を達成することができなかった。

 

 歴史において建築の進化は孤立するものではないと、私は確信する。それを証明する、或いは自分に言い聞かせるために、ばかでかいモダニズム建築史マップを完成させた…のだろう。

 

 もし私に一枚の無限大の紙をくれれば、世の中のすべての知識を紙に記録できる自負がある、さすが狂気の大学一年生だ。(笑)