前編で記した、夫氏との初デート。
あれは、あくまで筆者主観の記録である。

一方の夫氏にとっては、どんなデートだったのか。
興味本位で聞いたことがある。



夫氏「まず、服にびっくりした。あんなどぎついワンピ着てくる人いないよ笑。」



どぎつい。。。



筆者が着ていたのは、フレンチスリーブのワンピース。
ウエストラインが綺麗な膝下丈。
アイスグレーに濃紺で花のシルエットが描かれている。

甘すぎず、年相応のデート服と自負していた。

しかし、夫氏の印象は「どぎつい」

モノトーン、大きめの柄は、男性に良い印象を与えないらしい。



夫氏「小籠包にはしゃぐ姿みて、この人自由だなーと思ったかな。てか、終始自由だったよね。」



自由。。。



たしかに、この日は緊張感がなかった。
そもそも期待せずに臨んでいた上、見覚えのあるお相手。

序盤からリラックスムードであったことは否めない。
気の緩みから“スキ”を見せられればよかったが…

現れたのは、スキではなく、自由奔放な振る舞いであった。



夫氏「極め付けは、工事現場を見て喜んでたよね。完全に変な人だと思ったよ笑。」



変な人。。。



当時、某ブランド店が工事中で、歩道にまたがって足場が組まれていた。
海外ではよく見かけるが、日本ではあまり見ない。

筆者「こういうのって外国にはよくありますよね?」

海外旅行の話題を、今目の前にあるものに展開したつもりだった。
夫氏も話に乗ってくれたと記憶している。

しかし、工事現場に興奮する、ただの変な人と認識されたという。



まとめると、夫視点での初デートは、

“どぎついワンピを着て自由に振る舞う変な女性と過ごす愉快な時間”

だった。



前編で記した筆者視点の初デート、

“爽やかな装いのどこか見覚えのある男性と過ごす穏やかな時間”

と同じ時間とは思えない。
摩訶不思議。



しかし、これら全てが、変な人を所望する夫氏に対しては有効に働いたという。
何が功を奏するか、わからないものである。