昨年のブログ休止以降も、筆者は夫氏と交際するまで、失敗を繰り返していた。
そんな失敗の中から、印象に残ったものを記録しておく。



まず、自身の過失を強く自覚した事案。

結婚相談所のネット部門すなわちIBJでお申し込みのあった方だった。

J氏としよう。



J氏は、高校生のときに渡米し、数年前まで米国で生活していた1,2歳年下の方。
帰国後は日本でクリエイティブなお仕事に就かれていた。

海外で培われた価値観ならばわたくしも!という期待と、クリエイティブ職への興味でお会いしたことを覚えている。

実際にお会いしたJ氏は、米国帰り感をあまり感じない、謙虚で穏やかな方だった。
見た目も穏やか。

筆者はもう一度お会いしたいと思ったが、先方からお断りされた。



添えられていたお断り理由。

「可愛らしい方でしたが、結婚となると違うと思いました」



身に覚えがあった。
すぐにわかった。
何が間違っていたのか。



①可愛らしい方でしたが

お相手は年下。しかも米国帰り。
感情表現は豊かに、はつらつとした元気な雰囲気が良かろう、と思案した。

着ていたものは覚えていないが、明るく、感情表現豊かに努めた。



「わぁ、かわいいーハート写真撮ってもいいですか??」

デザートプレートに嬉々とする女子。
今思えば、キャラ設定に無理がある。

また、あえて年上を選ぶ男性は、女性に落ち着きを求めている。
まったくもって見当違いな方向性だった。



②結婚となると違う

これまでのお見合いは、雑談に終始するものがほとんどだった。
仕事や趣味、日常の話題ばかりで、結婚云々の話題はほとんどなかった。

しかし、J氏は違っていた。

仕事を継続したいかどうか。
子供が欲しいかどうか。
理想とする家族像はどんなものか。

具体的に“結婚観”を問われた。



これまでにない話題に動揺しつつ、筆者は答えた。

「具体的な希望はありません。幸い資格職なので、働き方も働く場所も柔軟に変えられます。お相手の方と一緒に考えていきたいと思ってます。」

そんな内容だったと思う。



事実、筆者は相手に合わせて柔軟に対応しようと思っていた。
DINKSから専業肝っ玉母さんまで、幅広く選択肢を用意していた。



結婚観が一致するかどうかでふるいにかけていたら、キリがない。
ただでさえ少ない候補者がゼロになってしまったらどうする。

具体的な結婚観など邪魔なだけ。

そう思っていた。

それに、結婚したことのない者の結婚観など偶像にすぎない。
これから作り上げていけばいい、とも考えていた。



しかし、J氏はしつこく訊いた。
掘り下げようとした。
自分の結婚観を語りつつ。

J氏は、お見合いにおいて“結婚観のすり合わせ”に重きを置いていたのだろう。



しかし、掘っても何も出てこない筆者。

ビジョンを持たない=何も考えていない

おそらく、そのように判断されたのだと思う。




惚れた腫れたの世界とは一線を画した結婚相談所の世界。

スペック、容姿が基準を満たしていれば、問うべきは結婚観。
結婚相手を見つける場所なのだから。



いまさらながら、結婚相談所の基本を知ったお見合いであった。