さて、本題に戻らねば。
どうにも面白く書けない筆者の結婚までの顛末。
―出会いから交際まで―
まずは出会いについて。
筆者と夫は、婚活アプリを介して知り合った。
これまで、アプリで数多の出会いを重ねながら、交際に至る方はいなかった。
お断りしたり、とんずらされたり、詐欺未遂だったり…
しかし、今回に限っては、あっさりと交際に至った。
なぜ?
自分でも不思議である。
そこで、夫にも事情聴取しつつ、交際へと発展した経緯を整理してみた。
<所与の条件>
本人たちの意思とは関係なく、与えられた前提条件のうち、交際発展に寄与したと思われるものを挙げた。
●活動地域が近い
住んでいる地域、勤務地が比較的近く、互いに行き来がしやすかった。
結果として、面会の頻度が高かった。
過去には、新幹線や長距離バスで面会に来る者、交通費を出すから面会に来いと言う者もあった。
しかし、会うこと自体に労力を要するため、頻度は低くなる。
むしろ会うことが面倒になる。
LINEや電話で十分に関係を構築できるという方もいらっしゃるだろうが、人間関係の築き方が原始的な筆者にとっては、23区内、平日に会える距離、が適切であった。
●バックグラウンドが似ている
育った環境、受けた教育が似ていた。
大学の同窓生であり、年齢も近いため、共通の知人、共通の話題も豊富だった。
ゼロから関係を構築しなければならない婚活。
会話はいつも手探りである。
共通の話題があれば、話題に困らない。
共通の知人の存在は、相手への警戒心を和らげる。
何より同じ大学というのは気兼ねがなくてよい。
「東大生も医者の前では等しく患者だ!」などと意味不明のけん制をされる必要もない。
なんと気楽なことか。
<夫の視点>
夫も筆者に負けず劣らず、長らくアプリを利用していたようだ。
これまで交際に至る女性はいなかったそうだが、なぜ筆者と交際に至ったのか、聞いてみた。
●初回面接で、筆者を気に入った
夫は、初回の面接で筆者を気に入ってくださったという。
聞けば、彼の心を打った場面があったそうだ。
それは、筆者がとった奇怪な言動。
おそらく、大半の男性に嫌われる、婚活には不適切な言動。
筆者自身も「しまった、やってしまった」と思ったことを覚えている。
しかし、彼は「こんなに変わった女性はいない!」と好意的に受け取ったようである。
これが、筆者との交際を強く希望する契機となったそうだ。
何が功を奏するかわからない。
●対抗馬がいないと思った
筆者が頻繁に彼の誘いに応じることから、「対抗馬はいないはず。押せばいける。」という確信を持ったそうだ。
男性には狩猟本能がある。
一般的には、簡単には落とせない女を演出し、追わせることがよしとされる。
しかし、筆者の場合は逆だった。
簡単に落とせる女だったから好まれた。
負けたくないから、勝てる勝負しかしない。
プライドの高い高学歴男性には、そんな思考の男性も含まれる。
夫はそれに該当したようだ。
夫の見解をようやくすると、筆者が他の男性にはモテない変わった女性で簡単に落とせそうだったから、交際に至ったということらしい。
さて、次回は筆者の視点を整理する。