<欧州中銀>マイナス金利を導入 | ジジイのブログ

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【ブリュッセル坂井隆之】欧州中央銀行(ECB)は5日開いた定例理事会で、政策金利である市場調節金利を0.1ポイント引き下げ過去最低の0.15%にするとともに、ECBが域内の銀行から預かるお金(中銀預金)に付ける金利を現行のゼロから0.1%のマイナスにすることを決めた。利下げは昨年11月以来、7カ月ぶり。経済活動の停滞で消費者物価上昇率(インフレ率)が低迷する中、異例の緩和策で景気テコ入れを図る。

 ECBは昨年11月の利下げ以降、「物価は目標値に向けて緩やかに上昇する」として、金融政策の現状維持を続けていたが、「低インフレが、銀行の融資や企業の投資の意欲を損なう恐れがある」(ドラギ総裁)として追加緩和に踏み切った。

 マイナス金利は6月11日から導入する。これにより、中銀預金をすると銀行は、ECBに手数料を支払うことになる。ECBは、中銀の口座にあるお金が、企業への貸し出しに回る効果を期待している。マイナス金利は、スウェーデンが2009年、デンマークが12年に導入したが、日米欧の主要中銀では初めて。

 今月3日発表されたユーロ圏の5月インフレ率は、前年同月比0・5%と8カ月連続で1%を割り込み、ECBが目標とする2%弱の水準を大きく下回った。ユーロ圏の14年の成長率は、3年ぶりにプラスに転じる見通しだが、ギリシャやスペインで失業率が依然25%を超えるなど、まだら模様の回復状況が続いている。外国為替市場のユーロ相場が対ドルで高止まりしていることも、加盟国首脳や理事会メンバーからの追加緩和を求める声を強めていた。