そもそも、延滞したことをどうやって銀行やクレジットカード会社が知ることになるのか気になりますね。信用情報を登録する「信用情報機関」というものが複数あり、そこでデータベース化されています。金融機関はローンやカードの申し込みがあったとき、データベースに照会し、その人の信用情報をチェックします。
クレジットカードやローンの引き落としが3カ月以上滞ると“事故情報”が登録され、いわゆる「ブラックリスト」化し、住宅ローンやカードの申込審査はまず通りません。実際には「ブラックリスト」という“リスト”が存在するわけではありませんが、3カ月以上の延滞がある人は各機関が相互にチェックできるシステムになっていることから、このように言われています。こうした事故情報は信用情報機関で5年間保持されることも知っておきましょう。
■うっかり延滞もNG
携帯電話料金の支払いにも注意を払わなくてはいけません。最近は、携帯電話本体の料金を毎月の料金に上乗せするプランが主流ですね。実はこれ、本体料金の「分割払い」契約で、カードやローンと同様に支払いを延滞すると「信用情報に傷が付く」ことになりかねないのです。
学生時代に借りた奨学金の返済にも気をつけて。日本学生支援機構は数年前から、3カ月以上延滞すると信用情報機関に登録をするとしています。引っ越しをして返済口座を変更し、手続きするのを忘れていたら、しばらく引き落としされていなかった……などということは絶対に避けましょう。
自分の信用情報に傷がついていいことなんてありません。信用情報は誰が守ってくれるものでもなく、自ら守るものとしっかり覚えておいて。すべきことは3つ。1つ目は、絶対に返済を延滞しないこと。残高不足の「うっかり延滞」も、お金がなくて「払えなくて延滞」も信用情報上は同じようにただの「延滞」記録となりますからね。
3つ目は「キャッシング枠」を外すこと。クレジットカードには「ショッピング枠」と「キャッシング枠」があり、それぞれ限度額が設定されています。銀行が住宅ローンの審査で重視するのは「ショッピング枠」よりも「キャッシング枠」です。実際に借りているかどうかは関係なく、持っているカードのキャッシング利用限度額の合計が多いと「将来お金を借りるリスクがある人」とみなすようです。このことを知った私はセキュリティー面も考え、キャッシング利用枠をゼロにしました。カード会社に電話すればすぐにできるのでぜひ実行しましょう。