艦隊これくしょん 読了
イメージ 1~‐艦これ‐ 一航戦、出ます!~ 鷹見一幸/著 KADOKAWA/刊 20140201初版620円 角川スニーカー文庫18375
 小説です。
 艦隊コレクションは携帯電話用ゲームなんだそうですが、拙者は一度もやったどころか、見たこともありません。だがしかし、同人誌の作家買いで二次創作物に関しては多数目を通していたりします。だから本書も「艦これ」だから買ったのではなく、著者が鷹見一幸だから買いました。そしてやっと「艦隊これくしょん」の大まかなストーリーがわかりました。
 本書を読めば「艦隊これくしょん」の話がわかるのではなく、今まで断片的に同人誌で仕入れていた知識が、ストーリー性のある物語を読むことで一つに繋がった感があります。おそらく空海や最澄以前の日本で密教が断片的に輸入されて雑密として体系化されていなかった所に、空海が一式大陸から仕入れて体系化したような感じと云えばよろしいか。でも三蔵法師が天竺へ足を運ばなければ経典を一式仕入れてこれなかったように、拙者も携帯ゲームに接続しなければ、結局は本物を得た事にはならないのだろうと思います。
 だがしかし、何度もここで披露していたように、タミヤ1/35シリーズは戦車を買わずにジェリカンセットやレンガ壁を買うが如く、何事も外堀から埋めて労力ばかり使い天守に届かないのが拙者の人生の本質。コース料理をもったいないから前菜から全部食べてメインデッシュがお腹一杯で食べられなくなるように、「艦これ」もまたゲームの配信が終了した頃に接続するのが関の山ではなかろうかと思う次第。閑話休題。
 さて本書は著名な人気ある擬人化された帝国海軍の船を仲間達に謎の“敵”と戦う実に著者鷹見一幸らしいストーリーとなっています。ゲームも本当にこういう内容で、著者鷹見一幸の引き出しとバッチリ合ったのか、著者鷹見一幸が設定だけ借りて我田引水しているのか、オリジナルを知らぬ拙者には区別がつきません。でも著者らしい努力・友情・勝利の奇をてらわないオーソドックスな展開となっており安心して楽しむことができました。
 鷹見一幸ファンならば読むべし。「艦これ」ファンだとどんなものなのでせうか?身近に「艦これ」ファンがいないから聞きようがありませぬな。
 赤城、加賀、長門、陸奥が主役級なのは史実でも帝国海軍の主役だったのでわかりますが、何故天龍が同人誌でも人気なのか。本書では活躍しませんでしたが、愛宕・高雄といった重巡洋艦や金剛以下高速戦艦4姉妹は模型でも人気だし史実でも活躍していてわかります。最新鋭駆逐艦だった島風もわかるとして、何故天龍?何か面白いエピソードでもあるのでせうか。
 内容紹介:本日も出撃、演習、遠征に明け暮れる鎮守府の艦娘たち。しかしある日を境に強力な深海棲艦が出現するようになった。原因がサーモン海にあると考えた提督は、赤城・加賀を筆頭に全艦隊の総力戦を決意する!
 内容(「BOOK」データベースより):「一航戦、赤城、出ます!」「加賀、続く!」本日も鎮守府の艦娘たちは出撃、演習、遠征に明け暮れていた。しかしある日を境に、遠征先の海域に、通常よりも精強なエリート級の深海棲艦が出現する現象が発生!事態を重くみた提督は、南方海域にある深海棲艦の泊地に原因があると考える。そして鎮守府すべての艦娘を動員する総力戦を決意するのだが!?「人々が自由に海を行き来できる未来を―」艦娘たちの熱き艦隊バトルが開幕!(アマゾンより引用)