スクール人魚 2巻完結 読了
イメージ 1吉富昭仁/著 秋田書店/刊 20140105初版552円 チャンピオンREDコミックス 
 のんのんびよりの最終話を見る。第一話でれんげとほたるの出会い頭に「ニャンパス」と云っていたが、拙者の記憶では駄菓子屋初登場と最終話の3回しかニャンパスと云っていないのだが、何故か繰り返し聞いているような印象がした。よくよく思い出してみるとCM時に毎回ニャンパスと唱えていたのだ。云わば巨人の星で本編中一回くらいしかちゃぶ台返しをしていないのに、エンディングの絵で毎回ちゃぶ台返しをしているものだから「飛馬の父ちゃん=ちゃぶ台返し」の公式が成り立ってしまったように、「れんげ=にゃんぱす」イや、ニャンパスと云っているのはこの世でただ一人れんげだけだから「=」で良いんだけどもさ、トレードマークとして云っているわけではなかった、と云う事を伝えたかったのだ。翻訳BBSにれんちょんは娘、ほたるんは俺の嫁と書き込みされていたのがあったが、もっともだ。拙者もそうしたいくらいだ。
 さて「スクール人魚」完結。一般的にオカルトホラー系のマンガと云えばうめずかずおとかが浮かんでくる。はっきり云って内容よりも先ず“絵”が怖い。少年マンガ系よりも少女マンガ系の方がホラー系マンガは主戦場のような気がする。どうも恨み辛みと云った“呪”はやはり男女で分けると女性の方に分があると云うか、男性マンガであれば腕っ節で白黒つけるけど、女性にはそれが欠けてて、男性視点の女の子はどうしても可愛さが主であるのに対し、女性視点の女の子はエグさを描いても読者の共感を得られるのでオドロオドロしく描いても大丈夫なのではないだろうか。マンガにおけるホラー作品の残念な点は描写のショッキング性に重点が置かれ、物語が軽んじてしまわれてしまうのだ。視覚的ショッキング性は実写映画にかなう訳が無いので、傑作が生まれづらい。
 そこをスクール人魚の場合、著者吉富昭仁の可愛い女の子を描きながらも、女の子同士が殺し合う「バトルロワイヤル」の如き凄惨な描写と感情を描きつつ、連作短編として“物語”を描いた秀作ではなかろうか。
 内容紹介:深夜の学校に現れる、少女の姿をした“人魚"。「その肉を食べると、恋が叶う」という伝説に惹かれ、少女たちは人魚狩りに狂奔する。ある者は人魚を喰らい、ある者は人魚に喰われ…。この伝説はどうやって始まったのか?そして人魚の正体とは?すべての謎が明らかになる! 伝奇スクールホラー、待望の完結巻!(アマゾンより引用)
(チャンピオンRED掲載)