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 さて、面白いと言ってよいかどうか。
 オススメしてよいのやら?
 ノリは楽しい、と言うかスタッフや俳優のノリは良い。
 映画はその時代の窓口でもあり、ストーリーの底には必ずその時代の社会風刺が入ります。逆説的に表面的ストーリーの完成度のみならず、製作者の意識的か非意識的であっても何らかのメッセージの完成度の高さが、商品としての映画のみならず芸術としての作品に価値を与えます。さらに普遍性が加われば時代を超えて支持される名作になるのだと思います。
 グエムルも穿って、製作国の歴史的背景と現在置かれた政治的状況を判断材料に
して考えれば、なるほど正体不明の存在に娘をさらわれた家族が生存を強く訴えても誰も本気にしてくれず、頼るは家族のみ、というストーリーを対岸の火事として笑い飛ばすことは出来なくなります。
 しかし、この穿った考えはあくまで水底に流れてこそ作品性が増すのであって、水面上は一見単純明快で予備知識無しで見て楽しい娯楽作品でこそ、オススメしがいがあるというものです。
 攫われる少女がもう少し可愛ければ、また少し違う手ごたえだったでしょう。