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 9.11ニューヨークテロを題材にした映画で、ハイジャックされた飛行機の話であれば最期は墜落して終わりです。何の救いも楽しさも無い筋書きをどう描くのかが着眼点の一つでした。新聞批評等を読むとドキュメントぽく上手く撮れている云々とあったので少々期待していきました。
 確かに再現ドラマとしては秀逸です。主人公がいるわけでもなく状況変化こそが主眼であり、そこで右往左往する人間の愚かしさがとても丁寧に描かれていました。ハイジャックされた機内で恐怖におののく乗客達と緊張に震える犯人達が共に神の名を唱えている姿がシュールで笑えます。
 まるで本当に飛んでいる飛行機の中で撮影されているかと錯覚してしまうほどのとても巧いカメラワークとライティングです。ただこれがリアルだといくら機内が蛍光灯で明るいからと言っても、太陽光線はもっと強烈に明るくカメラの目だとコントラストが強烈に影響するはずです。カメラの露出を外の光に合わせれば機内が暗く表情が読めないようになり、機内照明に合わせれば窓と外光が当たっている部分は真っ白に飛んでしまいます。確かに“人間の目であればこのように見えるであろう”適度な照明でいながらドキュメンタリー的カメラワークと画面の粗さに設計されて撮影されているのはとても素晴らしいと思います。
 淡々と終了するのかと思えば、意外とラストに盛り上る反面、こんなに期待させて良いのか?こんな状況になるわけないじゃん、と考えてしまうのがなんとも。
 レイトショーで観た為周りの観客もみな大人に人ばかりでしたが、やはり飽きてしまうのかお喋りとかはしなくても時計を確認したり飲み物を飲んだり、画面に集中しきれていないようでした。

 以下yahooより引用
解説: アメリカ史上最悪のテロ攻撃事件として記憶された2001年9月11日の出来事を、当事者の視点から再現した衝撃的作。『ボーン・スプレマシー』のポール・グリーングラスが脚本と監督を手がけ、4番目のハイジャック犠牲となった、ユナイテッド航空93便の乗員と乗客らが経験した未曾有の恐怖心をリアリスティックに描く。離陸からハイジャック、そして運命の瞬間までを時間軸にそって再構築し、悲劇の結末を臨場感たっぷりに伝える。
ストーリー: 2001年9月11日。大勢の乗員・乗客を乗せたユナイテッド航空93便は、離陸後にテロリストによってハイジャックされていることが判明する。やがて、その情報は搭乗者のみならず、地上にいる彼らの家族や管制塔にも伝わった。耳を疑う情報が流れ、想像を絶する恐怖に襲われながらも、機内の人々は一丸となってある決断を下す。(シネマトゥデイ)
製作年度 2006年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 111分
監督 ポール・グリーングラス
製作総指揮 ライザ・チェイシン 、デブラ・ヘイワード
原作 -
脚本 ポール・グリーングラス
音楽 ジョン・パウエル
出演もしくは声の出演 ハリド・アブダラ 、ポリー・アダムス[女優] 、オパル・アラディン 、ルイス・アルサマリ 、デヴィッド・アラン・ブッシェ (allcinema ONLINE)