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企画・著作 (財)菊葉文化協会
製作    ㈱毎日映画社
協力    宮内庁
(財)日本宝くじ協会の助成
 公立図書館等施設を中心に配布され、普通に入手は不可能です。
 皇后になって半世紀近く、その激務の記録です。記録映像とナレーションのみの構成であり、加賀美幸子がナレーターをやっているためNHKの番組を見ているような気がしてきます。音楽は原正義。
 昭和50年代くらいまでフイルムによる映像であり、昭和天皇崩御あたりからビデオが主になります。天皇一家の映像の中にはヒロノミヤやアキシノノミヤが子供の頃にもビデオ映像がありますが、公式行事はフイルムで撮られていたもよう。
 フイルムは味があってよろしいですね。なんだか時代の風すら記録しているみたいです。ビデオだとどの時代も同じように見えてしまいます。平成の記録の安っぽいこと。でも平成生まれの人々にとってフイルム映像の方が珍奇に見えてしまうのでしょうか。なんだか寂しいですね。
 戦後の記録映像として必見。膨大な映像から皇后の一生(まだお隠れあそばしてないけど)を良くまとめあげたと思います。残念ながら編集者のテロップ無し。撮影者や編集者の名前もクレジットすれば一級の映像資料になりうると思います。ただし支配者からの歴史ですが。
 ビデオの中でも紹介されていますが、天皇皇后は障害福祉施設をよく訪問しています。知人の奥さんに聞いたのですが、旦那さんが施設の所長をしていた時に訪問を受けたそうです。所長はかつて労働運動の猛者だったそうで生卵をぶつけてやるというくらい息巻いていたのが、帰宅後は天皇はいい人ですごいと連発していたとか。侍従にお時間ですお時間ですとせかされても施設の人々一人一人に丁寧に握手してくれたと感動していたとか。
 これぞ本当のカリスマ。
 天皇恐るべし。
 かつての昭和天皇の時、ソ連大使が始めて謁見するため御所に参内する際車から降りるとき緊張で震えていたと何かで読んだ気がします。極東の有色人種の島国といえども、最早現役最古のエンペラー一家ともなると格が上がるのでしょうか。
 時間は約43分。
 全国の公立図書館で視聴可能。必見とは言いませんが、右の人もも左の人も、否定派も賛成派も、無論ノンポリも、我々日本国民と皇室のありようを考える上で、見て損はないと思います。