それ以前はあるに決まっているんですが、それ以前と断絶、飛躍がある人物がいる。
本人にはオリジンになろうとはしていないでしょうが。

江戸川乱歩から始まるとされている推理小説(探偵小説)。乱歩の影響は探偵小説のみならず、偏愛やら異常性と言う広がりを持つ。中井久夫は人外魔境をそこに見出していました。

横溝正史の推理小説の傑作群は他の追従を許さないでしょうが、架空(絵空事)を描く、ありそうもないことをさもありそうに書く、は谷崎潤一郎の影響下にあるはずですが、乱歩も正史も谷崎潤一郎の直系で、推理小説の祖は谷崎潤一郎とはなりにくい。横溝正史の影は綾辻行人は当然として、伊坂幸太郎中村文則にも見えないか。


大江健三郎、筒井康隆、井上陽水やら冨田勲、坂本龍一、松田聖子、田原俊彦近藤真彦、ビートたけし、村上春樹、大谷翔平は、その分野のプロトタイプであり、フォロワーが抜きそうで抜かないので、場所を占めている。
量的に、時に質的に抜いても、始めを持っているので、立返らせてしまう。

夏目漱石が、いつまでもいつまでもフォーマットたるのも、多岐に渡り読めてしまう。「明暗」などはジェーン・オースチンのようであり、日常を細々書く手法は谷崎潤一郎の「細雪」に変化していったようであり、村上春樹の「1Q84」に発展(?)を見る。


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