沼正三「家畜人ヤプール」があり、貴志祐介に「新世界より」がある。支配被支配は、抜き指し難いのか。

東アジア・太平洋戦争の日本の敗北があり、無敵皇軍から敗戦、占領。落差がある。アメリカ合衆国にウィリアム・フォークナーがいる。「アブサロム!アブサロム!」「8月の光」。

フォークナーは来日した時に、東アジア・太平洋戦争に敗北した日本には文学が生まれる、と話していましたが、フォークナーはやはりアメリカ合衆国の南部の生まれ。わかるんでしょうね。


イギリスにはジョージ・オーウェルの「動物農場」があり、アメリカ合衆国にはゴールディングスの「蝿の王」がある。支配被支配と言う見立てはどの国にもあるようですね。ケン・キージの「カッコーの巣の上で」辺りは、当時は切実にあった管理社会が背景になりますね。


今となっては、オルダス・ハクスリーの「素晴らしき新世界」辺りの方が、リアリティがあるかも知れませんね。暴力・差別・服従のようなヨーロッパ帝国主義まがいの支配は「流行っていない」「終わっている」




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