何かを憧れた時には、意識出来るといいんですが。


山本七平の著作に「小林秀雄の流儀」がある。小林秀雄が亡くなった時に、新潮社から原稿依頼があり、なんで自分が?(文学者ではないのに依頼されるのか。小林秀雄の信奉者、評論家と見られるような文は書いていないのにも拘らず)

となるが、図星だと思い返す。


あまりに血肉化していて、憧れに生き、本人も憧れから自身を作っていったとは意識化していなかった。


まさに、守破離


自身が、小林秀雄の方法を、在り方を血肉化し、自身として表現し続け、普通の読者からすると私淑していたとは気づかないくらいであった、と。


中上健次村上春樹加賀乙彦伊坂幸太郎からは大江健三郎、横溝正史司馬遼太郎筒井康隆村上龍からは谷崎潤一郎、古井由吉遠野遥からは夏目漱石と言うモデルが透けている。

坂本龍一からはクロード・ドビュッシー伊福部昭冨田勲が。


憧れが、守、であり、いつの間にか、破り、離れ、ていた、といったところか、そう見える。


WBCを見た、膨大な人数の少年たちが、未来を、纏う。憧れからの長い旅に出た。





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