イギリスは、代表なくして課税無し、と言う伝統がある。

マグナカルタからの伝統。
議会の歴史、歴史の重み。
イギリスはその後、行政面で妥協やら工夫やら破壊やら、様々な、紆余曲折を経て、
下院の優越
を確立します。
イギリスは、アメリカや日本のような成文憲法はありませんが、法律つまり判例の積み重ねで実質、国の形を決めている。所謂国体。
憲法に沿う。
つまり立憲主義。
憲法を守ると言うよりは、強い形が立憲主義。
議会を重要視するスタイルから、下院から行政に長を送り込むようになり(責任内閣制)、後には長の中でも首相に当たるものを置くようになる。
議会も上院改革を推し進め、下院が優越するようになる。
つまり重要案件については総選挙により民意を問う形になっている。
首相が民意を聞く、と言う形を確立しているんです。
だから(?)、第二次世界大戦中の選挙で、ウィストン・チャーチルが破れ、戦争末期・戦後はアトリー労働党内閣が担当する事になったり、70年代後半いよいよ福祉国家としての体裁が成り立たないと分かると、新保守主義を掲げるマーガレット・サッチャーが保守党内閣を率いたり、イラク戦争の是非をブレアが、EU離脱の是非をメイ首相が問う、と言うスタイルは確立している。
下院を制したものか政権を担当する。
その際、首相の演説と言うのが最大のポイント。
演説で下院を制する、そして選挙に勝つ。
日本の小泉純一郎首相が、参議院で(!)否決された郵政民営化法を衆議院(!)議員総選挙で問いました。
これが所謂憲政の常道。
ちなみに、アトリー内閣は立法による国有化、つまり革命をしない社会主義を模索する。
植民地を手放す。インド、パキスタン。
行政のスタイルは、選挙に勝ち、政権を担当する、と言うのはオーソドックスですが、政策はラディカル。
イギリスは、「上手くいった」スタイルを変えない。
それが立憲主義と呼ばれるスタイル。
※本文とは関係ありません。
