少し前に読んだ本に、

チャーチルが首相になる理由がありました。

母がアメリカ人だから。

今では分からなくなりましたが、

第二次世界大戦終結までの覇権国家は、

イギリスです。
イギリスつまり大英帝国は、アメリカのキャッチアップを受けていて、第一次世界大戦の対戦国の殆どはアメリカの資金を受けている訳ですが、イギリスも受けていました。ちなみにフランスが第一次世界大戦後に、アメリカの返済をドイツからの賠償金で賄おうとしたのが、ヴェルサイユ体制の肝ですね。その苛烈さが、ドイツ人の復讐心に火をつけたんです。ナチスを登場させる素地を作る。

イギリスは、戦前、覇権国家の面目も有るのか、親米ではない。
しかし、第二次世界大戦が始まれば、アメリカの力が決め手になる。敵には回せない。
親米のウィストン・チャーチルの登場となる。

第二次世界大戦後、アメリカは、中華人民共和国の成立により東アジアの足場が無くなる。
肩入れしていた中華民国蒋介石総統は共産党との内戦に破れ、台湾に。
日本を最大の東アジアの同盟国と見なします。
所謂逆コース。日本をアジアの共産主義勢力の防波堤にします。

冷戦下。中華人民共和国がソ連との対立が始まり、中華人民共和国の地政学的な位置が変わった時、どう取り入れるかが課題になりました。
田中角栄の登場。
前総理佐藤栄作は親台湾派。流れとして中華人民共和国容認には踏み切れない。
そこを対外的なしがらみとは無縁の田中角栄が首相になる必要があった。
タイミングはベスト。
アメリカすら抜く。
同じ時期、アメリカはリチャード・ニクソン大統領。共和党。保守派。いくら中華人民共和国にすり寄っても、「疑われない」。キッシンジャー大統領補佐官の暗躍。リアルな必要で近づいているとしか見られない。リベラル派ならば難しい局面。対東アジア政策の修正。


一片通りになる怖さ。

多様性を担保しておく知恵。
国家でも、個人でも。

※本文とは関係ありません。