ジャレド・ダイアモンドのベストセラー「銃・病原菌・鉄」はヨーロッパには地理的な条件で、他の地区には出来ない事、家畜化出来る野生動物、農業化出来る野生植物が近くにあり、東西に長い土地がそれらの移動を比較的簡単に出来た。家畜には細菌がついていてアメリカ大陸征服時には力を発揮した、と言った内容。ヨーロッパの優越を前提として書かれていますが流石に構造主義の洗礼を受けていますね。

病原菌の下りは、栗本慎一郎の「パンツを脱いだサル」が、文化人類学と言うか、の視点はかなり前に提示していました。
ヨーロッパは、北は寒冷地、東はゲルマン人、フン族、イスラムと、西と南はイスラムに囲まれ、「閉じ込められていました」が、十字軍のエルサレム遠征あたりから反転に転じ、スペインによるイスラムとの戦い、レコンギスタ、オスマン帝国との戦いから数百年かけて世界と自由に行き来出来るようになり、ヨーロッパ諸国は、ローマ帝国のような南ヨーロッパと中東と北アフリカにあったローカル帝国より遥かに大きな範囲の帝国を作りました。
大伸の前に大屈あり、です。
条件は初め与えられ、それは変える事は出来る。
