『徳川家康』と言う思想

徳川家康

と言う存在の神秘は汲みども尽きないのですが、
なにをしたかを語るしかないと思う。
ようするに
徳川創世記の思想です。
語り尽くせぬのを知りながら。
時間時代
と言う流れが彼の思想を拡大する。
それで
歴史
と言うファルターを通して濾過され、
わかってくるわけです。
語りたかったこと。
語るつもりがないにも拘わらす語っていること。

『鎖国』
実際は
制限貿易
と
禁教
＝キリスト教と言う一神教の否定
と平行しています。唯一神を媒介にして全てを語ることが出来ると言う思想の否定です。
一向宗と言う同タイプの宗教と闘っていたと言う事実があります。
(信長秀吉家康ともやり方は違いますがかなり深刻な対処をしています)

スペインの帝国としての没落を待つかのようなタイミングです。
スペインは当時
布教から商業、商業から武力行使
と言う典型的な植民地支配を得意としていました。
また、植民地帝国としてオランダイギリスと主役を交代しつつある時期でした。

『大名の再配置』
所謂
お取り潰し。
実力で這い上がっていく言う思想の否定です。
下剋上を否定し始めたわけです。(完成は綱吉ですが)
軍事権と人事権を行使できたと言うことで、徳川が任意で配置を決めることが出来た訳です。
藩と言う単位なのでそこから住民は用がない場合には出ることが出来なくなりました。(今の国と同じです)
脱藩
になってしまうわけです。
つまり
故郷
を作ったわけです。
現代人は
故郷を失っているわけです、が。

『江戸の創出』
東京の基礎を作り上げました。
世界都市を作り出したのは三河軍団です。
荒川利根川の治水は地図で確認してみると圧巻です。なにせ治水前は蛇行している川でした。
また
豊かな西、
貧しい東
と言う日本列島の構造の是正にもなっています。
軍事政治＝江戸
権威宗教＝京都
経済＝大阪
と分担しているかのようです。