「赤と青のガウン」彬子女王 | 藍色の傘

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一日中、猫を膝に乗せて、本を読んで暮らしたい。

⠀「赤と青のガウン」彬子女王




彬子様って誰?はぁ、髭の殿下のお嬢さん。
オックスフォードに留学って浩宮と雅子さまと一緒じゃん。
え、女王?! 日本に女王とかいるんだ… 状態から読んだ留学記。

皇族の世界にも英国留学についてもさほど興味関心はなかったのに、何よりきれいな文体と絶妙な面白味で、一行目から素直に入ってきて、すっかり夢中になって読んでしまった。


当然だが、エピソードのスケールが違う。

超大物(というのも失礼なレベル)登場にはちょっとヒヤヒヤするし、
研究者としての苦労話にはこちらも応援したくなる。

カレッジでの生活は自分の寮生活に重ねて読んでしまった。


お父上とのやりとりは、娘としても親としてもそれぞれの気持ちが分かり、温かく切なくなった。
身内のことを書くのに宮様だと敬語なのが違和感ありありだが面白かった。

人にも学問にもとんでもなく誠実に向き合われる彬子女王。
皇族に生まれた宿命を背負って生きるしかないのが気の毒に思えてしまうが、それは庶民の感覚なのかもしれない。


日本人だけど日本国民じゃない。

今「皇族」は16人しかいないらしい。


彬子女王殿下(敬称は殿下!)と友達になりたくなる一冊。

是非。






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