「きみはポラリス」三浦しをん | 藍色の傘

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一日中、猫を膝に乗せて、本を読んで暮らしたい。

⠀「きみはポラリス」三浦しをん




「恋愛をテーマにした短編」を依頼されて書かれた11編の短編集。
〝ラブレター〟〝最後の恋〟などのテーマに対し、想像もしない角度で攻めてくる三浦しをん、さすがである。

Webに載る読み物はライトで、文芸誌のものはやはり読み応えがある。

文庫のタイトルが象徴する「冬の一等星」は24頁しかないのに、いつまでも星の輝きが残る。
これから冬の夜空を見上げる度に、私も文蔵のことを思うだろう。

また、「骨片」が良い。
通底する小川洋子的な切なさがいい。

恋愛小説はほとんど読まない派としては、帯の「最強の恋愛小説集」というコピーが邪魔してこれまで手に取って来なかった。
「すべての恋愛は、普通じゃない」っていうのも、ちょっと違うよなあ。







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