原子力発電の真実

東日本大地震はあまりの被害の大きさにただ呆然とす
るばかりです。

震災で亡くなられたたくさんの方々のご冥福をお祈り
するとともに、被災地の方々の皆様に心からお見舞い
申し上げます。

今回の地震はM9.0という1,000年に一度の大地震で、
予想をはるかに超え、大船渡で高さ23メートルという
大津波が発生したため、大きな被害をもたらしました。

大地震・大津波の他に、福島第一原発の水蒸気爆発、
放射能漏れという三重苦に見舞われています。
大地震・大津波は天災ですが、放射能漏れは人災です。

今日は原子力発電について考えようと思います。

１．本当に電気は水力・火力は不足か？

日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な石油火
力発電による余剰能力があると国際エネルギー機関
（ＩＥＡ）は１５日、見解を示しました。

日本、原子力発電不足分補う石油火力発電の余剰ある
（ＩＥＡ）
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20049520110315

２．原発の温排水の悪影響

原子炉圧力容器内の蒸気は配管を通って、大きな羽根
車（タービン）を回して発電機を動かします。

そして、タービンを回した蒸気は地下の「復水器」と
呼ばれる装置で冷却され、水に戻しまた、原子炉圧力
容器内に戻ります。

この「復水器」は蒸気を冷却して水に戻するために、
海水を大量に取込み、「温排水」となって海に戻しま
す。

この温排水の引き込み口で、配管表面にフジツボやイ
ガイが張り付き、配管が詰まらないように、生物の幼
生を殺すための化学物質が投入されます。

また、毎日数百万トンの温排水には、作業員の汚染し
た衣類を洗濯したりする場合に発生する洗濯廃水など
の放射性廃水も加えられます。

原子力発電所から見れば、苦労して処理するより薄め
て流すほうが得策だからです。
また、温排水のために、海水温が７℃上がるそうで、
これも環境面から大きな問題です。

（京大原子炉実験所・小出裕章氏の「原発温排水が海
を壊す」～原発からは温かい大河が流れている～から
引用しました）

３．原子力発電と経済性

一般的に水力、火力と比べて、原子力の方が経済的と
言われています。

原子力発電の経済性(東北電力)
http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/shiryo/needs/10.html

仮に経済的だとしても、原子力の安全神話が崩れた今
では、説得力がありません。
実際は、原子力発電は火力・水力と同程度で、原子力
発電は揚水発電とセットで一番高くつくそうです。

また原発の燃えカスの処理も決まっていないのです。
つまり子孫にツケを回している訳です。

４．隠される原子力

最後に、上関原発を止めるための公演(2011年03月23
日)が動画になってます。

原子力発電に反対する専門家の立場から、原子力発電
の真実が語られています。

【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠され
る原子力』

そのほか
「原子力の専門家が原発に反対するわけ」(京大原子
炉実験所・小出裕章氏)
http://be-in-tokyo.net/yanai110320.pdf

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございま
した。