8月の終わり
ダンスの発表会
があった。

毎年、年に1回
出させていただいて
今年で3回目。

40歳を超えてから
始めたダンス。

運動音痴な私が
自分とは縁遠いものだと
思っていたダンス。

今でも自分は
踊れてる気がしない。

でもだからこそ
カッコよく
気持ちよく
踊れるようになりたい。

そう思って
4月からお家で
ひたすら自主練の日々。

やればやるほど
もっともっと
という欲がでてきた。

それがいつからか
わたし自身が
気持ちよく踊ることより

他人と比べだしたりして
もっともっと
という気持ちに
変わっていった。

他人と比べて
上手く踊れない自分
カッコよく踊れない自分
頭でっかちな自分

そんな自分が
わんさか出てきて

いつしか気持ちに
余裕がなくなってたんだと思う。

発表会の10日ほど前、
予期せぬ高熱が出た。

コロナだとわかった時
愕然とした。

昨年、発表会に出た時
自分の中で
振りが完璧に
踊れなかったから

今年こそはと
意気込んで
練習してきたのに

まさかのコロナ。

悲しかった。

発表会に出られへんかも
しれへんと思ったら

私はいったい
何やってるんやろう?
って
自分を
責めそうになったけど

責める余裕も
ないくらい

40度近い熱で
身体も頭も
ぼーっとしていた。

私はなんで
踊りたいんやろう?

練習するにつれ
私の中にあった
どす黒いものが
形を帯びてきて

私はいつも
どこかで
勝ち負けにこだわって
生きてきたのかも
しれへんと。

勝負ごとに
興味がないふりをしながら

ほんとうは
負けず嫌いで

でも戦ってしまったら
負けた時
自分が傷付いてしまうから
最初から戦わない風。

そんな
ヘラヘラとした

装う自分。
チキンな自分。

踊ることで
身体が動くことで
ひた隠しにしてきた
自分が見えた。

もう
上手く踊りたいとか
どうでもよくなった。

とにかく参加する
ってだけでオッケー!
ってことにした。

発表会前日まで
じんましんが全身に
出ていたけど

当日
ぴたりと消えた。

下手くそでもいい
ただただ
ステージで踊れればいい。

私は自分が
私の憧れの存在
「エンターテイナー」
になったつもりで

今の私のそのまんま
めいいっぱい
踊った。

曲の終盤で
衣装が
ずれ落ちそうになり

一瞬
頭が真っ白になって
振りが飛んでしまう
ハプニングもありつつ

ギリギリの体力の中、
3分半という時間を
その時の私で
楽しむことが
出来た。

直前にコロナになって
悲しくもあったけど

熱が出たことで
食べれなくなったことで

心の中が
とっても穏やかになって
落ち着いた心持ちで
発表会に
参加することが出来て

しんどかったけど
今となっては
ある意味
良い流れやったのかも
と思う。

踊ることで
わたしは
自分の弱さ
情けなさ
グロさ
そして
強さを知る。

今も正直
ダンスは苦手。

でも踊ることは
どんどんどんどん
好きになってる。

私は自分が苦手やなーって
感じることこそ
自分の形が
浮かび上がってくる。

だからこれからも
トライし続けたいし

いつか
心も身体も
思いっきり気持ちよく
踊れるように
なりたいなって
思ってる。




jubby