ボブ・ボーグル(Bob Bogle)は、あのザ・ベンチャーズ結成時のオリジナルメンバーで、1934年生まれだから75歳になる。ベースマンとしてのイメージが強いが、結成当初はリードギターを担当していた。当時建設会社で働いていたドン・ウイルソンと出会い、音楽の話で意気投合したて2人はギターを演奏するようになり、1959年ベンチャーズは結成される。 以降ドラマーとベースにあの名手ノーキー・エドワーズを迎え、4人のバンドがスタートするが後にノーキー・エドワーズがリードギターに、ボブがベースに交代。その後はもっぱらベース担当で、バンドの役回りからみるとスターの座を譲った形になるが、ボブ本人はベースという楽器・プレイをとても楽しんでいたらしい。

そのボブが今年2009年6月14日、非ホジキンリンパ腫のため死去した。 病気療養のためLIVE活動から遠ざかっていたことは知っていたが、この訃報には驚いた。 実は10年余りの長きに渡って闘病していたそうでとてもショックだ。

とは言っても私はバリバリのベンチャーズの世代とは違う。 私がエレキギターにかぶれ始めた頃はレッド・ツェッペリンジミー・ペイジや、ディープ・パープルリッチー・ブラックモアジェフ・ベックあたりがギター・ヒーローの時代。テケテケなどではなく、キュイーンと弾く時代。 ベンチャーズはすでに懐メロの感があった。その当時のおじさん達がすでに青春の思い出で語っていたのがベンチャーズのギターサウンドだった。
そんな中、何故だかベンチャーズが好きでベンチャーズだけが弾けてまたそれが上手かった友人に誘われてテケテケを弾いていたのは懐かしい思い出である。 もちろん当時もちゃんとベンチャーズは夏にやって来ていた。
そんなベンチャーズのオリジナルメンバーであるボブ・ボーグルの訃報は本当に残念である。

貴重なボブ・ボーグルのリードギター。彼の特徴であるアームに常に指をかけたなんとも柔らかいエレキ・サウンドをどーぞ。
Bob Bogle Medley 1997


ザ・ベンチャーズ (The Ventures) が日本の否全世界のギタリストに与えた影響はいうまでも無いが、今も来日公演を重ね多くのファンを楽しませ続けているのがすごい事だ。 あの渡辺香津美だってチャーだって、ベンチャーズのギターは原点でありアイドルなのだ。

ザ・ベンチャーズは2008年にロックの殿堂入りを果たした。 結成50年を控えての栄冠である。エアロスミスのメンバーやあのジミー・ペイジも賛辞を贈る殿堂入り。
因みに、2008年の他の受賞者はレナード・コーエン、マドンナ、ジョン・メレンキャンプなど。 そして 2009年の受賞者はジェフ・ベック、メタリカ、Run-D.M.C.、ボビー・ウーマック らそうそうたるメンバー。

これからもますます来日を重ねて活躍してほしい、栄光のエレキ・サウンドなのだ。
そしてボブのご冥福を心からお祈りしたい。