介護の勉強を真剣にしたわけではないので、

専門の方には申し訳ないが、日常の全てを甘えさせていいのかと思う。

ボタンかけやファスナー、爪切り、お風呂、ペットボトルのフタ回し・・・

 

一人暮らしのころは、がんばってでもできていたことが、

一年間老人ホームにいたら、できなくなる。

 

甘えさせ過ぎではないかと思う。

「介護」は甘えさせることではないと思う。

 

幼稚園や保育園では、先生は2歳児や3歳児をできるだけ手伝わない。

できるだけ見守る。

ボタンかけや、チャック、靴の履き方など、全部手を出せば、

その子はいつまでたっても自立できない。

ただ、もし自立を考えず、預かることだけが目的なら、

全部手伝う方が気が楽かもしれない。

 

老人ホームやデイサービスでは、

70年、80年生きてきた人を、赤ちゃん扱いして、

時には、「あら、どうちたの?」など、

少しおかしい言葉遣いになったりする職員がいる。

そして、過剰な親切で動作を手伝う。

 

お願いだからやめて欲しい。

と、家族は言いたい。

服を着るのをできるだけ見守って欲しいと思う。

 

老人は、日常生活すべてがリハビリだ。

TVのリモコンを持って、「消して」と言ってくる。

どのボタンがスイッチなのか、わからなくなるのだ。

私はぜったいに手伝わない。

だって、自分が買って20年以上たったTVなのだ。

「よく見てどれがスイッチか考えてごらん」と言う。

 

認知症なのに、手伝わないなんてひどいだろうか。

いや、やはり、甘えさせるのはよくないと思う。

頭や体を動かさなくなるのは、寝たきりへまっしぐらだと思う。

 

時々、幼児教育のように感じることがある。

できるだけ自力で動くことをがんばって欲しいものだ。