1969年ごろの印象的な思い出のひとつ

 

それは葬式で行われたサービス「泣き女」

 

当時は町を歩いていると"ジャーン! ジャーン! ジャーン!…"というドラの鐘の音が遠くから聞こえることがありました

 

それはお葬式を盛り立てる為のセレモニーで、トラックの荷台に大勢の白い衣装の女性を乗せて、銅鑼(ドラ)の音を伴って泣き叫ばせて町をゆっくり走り回るのでした

 

そのトラックが近づくと泣き女の人達の様子が見られ、悲しそうな表情で喘ぐような仕草をしながら大声で叫び泣くのです

 

一台に20数人以上は乗っていたと思います

 

裕福な家庭の葬儀だと、その「泣き女」を乗せたトラックは何台も連なり大音響で走るのです

 

それは悲しみと勇壮な雰囲気を醸し出す壮観な眺め

 

おそらく中国の古い伝統行事なのでしょうね

 

初めて見た時は「なんて国に来たんだろう」と度肝を抜かれたものです

 

 

上の写真はネットで見つけた1970年台半ばの同類のトラックですが、その荷台に「泣き女」は乗っておらず、葬儀の賑やかな演奏をするバンドの人達が乗っているみたいです

 

「泣き女」は先進国を目指した当時のシンガポール政府から規制されて消滅していったのかも知れません

 

シンガポールは1970年台に入って爆竹を禁止したり、古い習慣を見直して近代化を進めたようです

 

 

明日3.11は東日本大震災から13年

 

地震国である日本で暮らす者として、「その時」に備えて日ごろの準備が欠かせませんね

 

そして原発に頼らず再生エネルギーの技術開発に取り組む施策に期待したいものです