今朝は自室のCDラックの整理をしていました

 

すると懐かしいタイトルのCDケースが見つかりました

 

 

この「FOREVER FEVER」はシンガポールで1999年頃に上映された映画です

 

私はこのVCDをシンガポールへ出張で訪れた2003年頃にオーチャードのHEEREN 2階にあったHMVで買い求めました

 

主演はシンガポールを代表する俳優のADRIAN PANGで助演として女優のMEDALINE TAN と ANNA BELLE RRANCISなど そうそうたるキャストの映画です

 

それは1977年のシンガポールを舞台にした映画です



スーパーマーケットの従業員、Ah Hock は家族と住んでいるチャイナタウンから遠く離れたトアパヨの職場まで自転車で通勤していました



その距離を自転車で毎日の朝晩を通うのはたいへんな苦労です



思い返せば子供の頃、当時住んでいた地方のカンポンから5マイル離れた小学校への土埃が舞う田舎道を歩いて通学していたのです

 

5マイルと言えばおよそ8キロとなり、歩けば二時間近くかかる距離でしょう

そんな彼は高価な大型オートバイを買う事に夢を持っていました

ある夜、友人たちと映画館へ行くことになり、そこで上映されていたのが「サタデーナイトフィーバー」でした

その頃シンガポールでは既にディスコダンスが流行していて、ダンスコンペに優勝すると高額な賞金が手に入ることを知るのです

その賞金を得てバイクを買いたい、という導入部から物語りは展開していきます



「サタデーナイトフィーバー」は日本では1978年に上映されたジョントラボルタが主演の映画で、

Bee GeesのStaying Aliveという曲が大ヒットしました

 

 


この映画と音楽はディスコという文化を日本へ浸透させる強い影響を与え

その後のバブル時代にまで若者たちをディスコへ通わせる原動力になったと思います




話を「FOREVER FEVER」に戻しますが、1977年頃のシンガポールは今のような繁栄期には遠く及ばず、人びとの暮らしは貧しさからようやく切り抜けた、という辺りだったと思います



この映画のテーマのひとつがトランスジェンダー

 

ダンススクール会場はEmpress Placeです

 


 

撮影したロケーションの多くがチャイナタウンからシンガポールリバー周辺…

 

つまり、私がシンガポールに駐在していた五年間を過ごしたエリアになります

 

住居としたサービスアパートメントを決めるにあたって、この映画のことは全くアタマには無かったのですが、

 

ある日、部屋のDVDプレーヤーでこの「FOREVER FEVER」を観た時に、「あれ、このロケーションは今住んでいる場所じゃないか」

 

ということに気が付いて、それ以来チャイナタウンを歩くのがとても楽しくなったのでした(笑)

 

 

このチャイナタウンのレンガ屋根と夕焼けの景色を眺めながら、

 

昔の日々に思いを馳せつつ ビールを飲む、いい時間です

 


「FOREVER FEVER」は1970年台後半のシンガポールの雰囲気が感じられる貴重な作品だと思います

 

笑いあり、涙あり、迫力あり、と 奥の深い内容です

 

オーチャードの紀伊国屋書店でまだ販売しているかも知れません

 

シングリッシュのリスニングに慣れるのに最適かも…

 

私は九割くらい聴き取れます(笑)