朝6時に集合し、8人で乗り合わせて行き、10時には家に帰ってきました。
今回は、男の人は天井の板を取る仕事、女の人は床下の土を土のうにつめる仕事をしました。早朝でも、ちょっとしただけで汗が吹き出して、花粉防止眼鏡が汗で見えなくなるくらいでした。
トイレがまだ使えないからと、朝、水2杯しか飲んでいかなかったら、水分が欲しくなったので、遠慮せずに私から声をかけて休憩にしました。
作業に集中していたら、横に1本残っていた木材で私ともう一人が頭を打ちました。そこは元廊下だったような狭い空間で、たくさんの人数が入れず、木材越しに土を出していた所です。下を向いて作業していると、帽子のつばで木材が見えにくかったのです。
すると、お願いしたわけではないのに、そのうちのおじいさんがその木材を取ってくれて、とても作業がしやすくなりました。
私たちの様子を気にかけてくださっていたようです。
他にも「土のうは重くなるなら少な目で良いよ」とか「こっちの道具の方が使いやすいよ」など、何度も声をかけてくださいました。
私たちは少しでも手助けできればと思って行っているのに、逆にたくさん優しくしていただきました。
お孫さんの話では、「みんな疲れがたまっているけど、中でも、おじいちゃんは年齢的にキツいようだ」と言われていたのに、それでも私たちを気遣ってくれていたのです。
ありがたいことです。そして、こんなしんどい場面でも人のことを思いやれるなんて、人間的に尊敬できる方だなあと思いました。
一日でも早くゆっくり過ごせる日が来ればいいなあと心から思いました。
一緒に行った人の中には、一般のボランティアにも参加された人がいて、
「5人一組で取り組むんだけど、同じ組になった人が東京や名古屋など日本全国から来てくださっていたのよ
と教えてくれました。
「ボランティアが13時までなので、後楽園を見てから帰る」とも言ってくださったそうです。被害がないのに風評被害で観光客が減って困っている観光地のことを考えると、二重のボランティアをしてくださっているのです。
もうホントに驚きました。旅費だけでも大変なものですよ。
日本には、知らない人のために行動できる、こんな素敵な人がたくさんいるんだなあと感激しました。
帰り道、ボランティアセンターから着いたバスとボランティアの方々の姿が見えました。心の中で「暑い中、ありがとうございます」と言いながら通りすぎました。
お邪魔したお宅の隣は、よく手入れされた庭がある、大きな和風の邸宅でした。形作られた松の枝振りを見ただけで、長年手をかけてこられたのが分かります。
ところが、全く手付かずのままです。
聞けば、住人は真備から出ていくことを決めて、その家は潰すことになったそうです。
高齢のため、再建をしないとか。
真備が好きで復興に頑張っている人もいれば、いたい気持ちはあるけれど、それができない人もいる。いろんな事情で、あちこちでドラマがあるのでしょうね。
ニュースでは、豪雨災害関連の話題はなくなってきましたが、真備の大きい道を1本入れば山積みのゴミがそのままで、土まみれのピアノ等も見ました。
まだまだ助けを必要としていることが、よく分かりました。だから、長期的に関心をもっていきたいと思っています。