「おはようございま~す」
ものすごく澄んだ、爽やかな朝の挨拶を聞いた。
隣から、聞いた。
隣で寝てる妻から、聞いた、
と思う。
けど、なんか声が違った。
あんな声、出してたっけ?
時計を見たら、午前2時すぎだった。
ってことは、寝言?
ずいぶんハキハキした寝言だったな。
ま、ともかく、寝直した。
「おにいちゃん」
こんどは、そう呼ばれた。
おにいちゃん?
僕をそう呼んだのは、高校生までの弟と、母だ。
でも、声は、若い女性だった。
その前の寝言とも、違う声。
時刻は、午前4時45分。
起きるによい時間なのでそのままおきたが、あれは、夢?
2時のときは、妻の方向から聞こえたから、寝言でもいい。でも、4時のは、額の中央から聞こえたよ。
はっきりと、明瞭に。
寝言じゃないだろう。
なら、夢かなぁ。
前の家。
最近カーテンが外されてた。
また、引っ越しがあったんだろう。ってことは、また売れたんだな。
今度ははたして、どれくらいもつかな?
わずか5~6年で、すでに3家族?4家族目?
入れ替わり頻繁すぎだろ。
あの家に住んでたときも、今朝みたいな明瞭な声を頻繁に聞いてたなぁ。
まさかさぁ、なにか連れてきたんじゃないよなぁ。。。
そばを通るのも、やめた方がいいかなぁ。