この日のお客様はメディカル系の資格をお持ちのI様。本田紀子が通訳するヨガTTに数か月前ご参加いただいてのご縁です。
英語を学ばれる目標や夢、動機などを伺っていくにつれて、深~い深~いところにある「本当の思い」を見せていただいた気がして、帰り道に勝手に泣けてきました。「私がなんで泣くんやろなぁ」と思いながらスーツケースを引っ張ってひとり歩いていたんですが。
私が小学生の頃、母が2度に渡り癌で入院し、親戚から余命宣告なども漏れ聞いていたため、小学校時代の私の心配事は毎日「お母さんが死んだらどうしよう」でした。
寝ても覚めてもボーッと「親が死ぬ」ことが心のすぐ内側にある子供時代から、今に至るまで「癌」といえば「お母さんの病気」。(幸い母は2度目の癌の手術後に劇的な方針転換をして、病院と縁のない暮らしで今も生きています)
I様はメディカル系の資格を活かしたお仕事をされる中で、スキルアップのためにTOEIC対策をされる目的で受講してくださったのですが、英語を学ばれる動機に関わる部分で、いわば大きな葛藤を抱えておられることがレッスンの終盤にグッと明らかになってきました。
経済的に困窮し身寄りも無く、終末期にある患者さんの気持ちや病状を誰も深く顧みないまま、ただただ機械的に同じ薬が数年にも渡り出され続け、ある日亡くなっていく。
これは一例に過ぎませんが、私自身も野口法蔵さんの著書や千日回峰行者さんの本、その他さまざまな書籍を毎日読む中で、宗教や死生学の意義を学んでいるタイミングでした。
思うところがあって、TOEIC対策の数冊に加えて、こちらの書籍をI様にご紹介しました。私の書棚に永久保存される別格の1冊です。
- あなたに出会えて良かった 終末期に関わるすべての人へ/文芸社
- ¥1,188
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なんだか感慨深いレッスンになりました。
子供ができたらその出産の仕方をいろいろ調べてみるように(私の場合は第二子を自宅出産し、とても良い経験をしました)、生まれてきたら死に方もよく考えていたい。
不慮のことや天災もありますから必ずしも自分で選べるわけではありませんが、生き様が死に様になるなら毎日の延長線上のことです。
最近とりわけ英語だけじゃない感じが濃い「独学で効果の出る英語学習法プライベートレッスン」、書けるお話・書けないお話満載のレポはまだまだ何名様分も続きます。
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