英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"allow for"をまとめたいと思います。

 

"allow"単独なら「許す」などの訳語を覚えているかもしれません。では"allow for"となるとどうなるでしょうか?

 

熟語をよく覚えている方は意味がわかるかもしれませんが、

"allow"だけしか覚えていない方はよく考えても"allow for"の意味は出てこないかもしれません。このあたりが句動詞の難しいところですね。

 

では『ロングマンExams英英辞典』"allow for"を見てみましょう。

 

"allow for"

 

to consider the possible facts, problems, costs etc involved in something when making a plan, calculation, or judgement

 

ex) Allowing for inflation, the cost of the project will be 2 million.

      You should always allow for the possibility that it might rain.

 

意味の方は起こり得る問題などをあれこれ考えるとあり、どういう時かというと計画を立てたり計算したりするときにと続いています。"for ~"のことについてあれこれ考えるのが主な意味と言えそうです。

 

1つ目の例文を見てみると何を考えるかに"inflation"がきています。「インフレーションをあれこれ考えると」ということで「インフレーションを考慮すると」くらいに訳せるでしょうか?そして考慮するとどうなるかというと、コストが200万になるだろうと続いています。ここでは考えられるコストの額としてこうなるだろうという見通しが示されています。

 

2つ目の例文は"the possibility"について考慮すべきだとあります。どういう可能性かというと"that"以下の雨が降るかもしれないことがわかります。

 

形としては"You should allow for the possibility that ~"は一つのパターンとして覚えてもいいかもしれません。"that ~"の可能性についてあれこれ考えたほうがいいですよと言いたいときに使えそうですね。

 

辞書を見ると"allow"を使った句動詞[熟語]は数としては多くはないので今回取り上げた"allow for"は覚えておきたいですね。

今日は「いろいろな"screen"」をまとめたいと思います。

 

"screen"と言えばまずどんな意味を思い浮かべるでしょうか?おそらくテレビやパソコンの「画面」の意味ではないでしょうか?また映画のスクリーンというのもありますね。

 

ではその他の"screen"の意味は出てくるでしょうか?使用頻度が高くはないこともあってか?他の意味はあまり知られていないかもしれません。今回は"screen"には「画面」の他にこんな意味があるということを見てみたいと思います。

 

では『ロングマンExams英英辞典』"screen"の意味をいくつか見てみましょう。

 

"screen"

 

3 MOVABLE WALL

a piece of furniture like a thin wall that can be moved around and is used to divide one part of a room from another

 

ex) There was a screen around his bed.

 

6 DOOR / WINDOW

a wire net fastened inside a frame in front of a window or door to keep insects out

 

8 SPORTS

a player in a game such as basketball who protects the player who has the ball

 

ここではロングマンにある3と6と8の定義をあげてみました。数字の横にある大文字の説明は意味をまとめたもので意味を探すときに役立つものです。

 

まず3から見ていくと概要としては"MOVABLE WALL"とありますね。具体的には薄い壁のような家具の一つとあり、動かすことができて他の部屋と仕切るのに使われると続いています。動かせる壁ということで訳語としては「仕切り」があげられます。例文ではベットの周りに仕切りがあったということですね。

 

次に6を見てみると"DOOR / WINDOW"とあります。そして意味の方は"keep insects out"でわかるように「網戸」のことですね。虫を侵入させないためのワイヤーネットということで、虫をブロックしている感じがあります。

 

最後の8がスポーツに使われるものです。説明にあるようにバスケットボールでよく使われるものですね。学生の頃は無意識に「スクリーン」ということばを使っていましたが、改めて考えるとこの"screen"から来ているということですね。

 

バスケットボールをあまり見ない人に解説するなら、「スクリーン」はボールを持っていない選手が壁のような役割をして相手選手のディフェンスを崩すというようなものです。なのでロングマンの説明にはボールを持っている選手を守るプレーヤーとなっています。この説明だけだとバスケットボールをあまり見ない人にはピンとこないかもしれませんね。

 

このように"screen"には「画面」の他にいろいろな意味があります。上で見たロングマンの説明から何か共通するようなイメージはあるでしょうか?考えられるのは何かをブロックするような「壁」のイメージでしょうか?

 

"screen"を語源を見てみると「防壁」の意味から来ているようです。なので人目をさえぎったり、虫の侵入を阻止したり、相手選手の動きをブロックする「壁」のイメージ"screen"を覚えるといいかと思います。

今日は「チェックしない"check"」をまとめたいと思います。

 

今回注目するのは動詞の"check"です。日本語でも「チェックする」と使いますが別の意味を確認してみます。

 

では『ロングマンExams英英辞典』"check"を見てみましょう。

 

"check"

 

3 to suddenly stop yourself from saying or doing something because you realize it would be better not to

 

ex) I had to check the urge to laugh out loud.

      He grinned, and then checked himself, not wanting to upset Jack.

 

4 to stop something bad from getting worse or continuing to happen

 

ex) The police are failing to take adequate measures to check the growth in crime.

 

ここでは3と4の定義をあげてみました。どちらも"stop"が主な意味となります。3の方から見ていくと、何かを言ったり行ったりすることを突然やめる感じですね。理由としてはそうしないほうがいいということからとあります。

 

具体的に例文を見てみると、1つ目では大声で笑い出す衝動を止めなければならなかったとあります。これは笑っちゃいけない場面でツボにはまってしまったのでしょうか?なんとか抑えなければならなかったことが考えられます。

 

次の2つ目の例文では"He grinned"しましたが、それからマズイと思ったのか?"checked himself"とあります。これは「自制する」と訳してもいいかもしれません。なんで自制したかは"not"

以下につながっていて、ジャックをアップセットさせたくないことからやめた感じですね。

 

4の方を見てみると、こちらもなにか悪いことをやめる感じですね。例文では犯罪の増加に対して"check"が使われていて、警察はそのための十分な対策をとるのに失敗している感じですね。

 

このように何かを"stop"する意味が"check"にはあります。

 

最後に語源にふれておくと、"check"はペルシャ語の「王」の意味から来ているようです。チェスの用語で「王手」から「王手を阻止する」につながっているようです。ここがわかると今回取り上げた"stop"の意味につながりますね。