えっと、書き忘れましたがジョージ・エリオットというのは
僕が勉強カフェの掲示板に貼らせていただいた目標設定シート
にも書きました。
将来的には博士論文を書くつもりなので、論文の
テーマはジョージ・エリオットになります。
前回の続きです。
匿名ジョージ・エリオットで『牧師館諸相物語』というのを
書きます。
で、その次の作品が『アダム・ビード』という中編小説なのですが
ちょうどこの辺りから作者は女性ではないのかという議論が
噴出。
エリオットが書いたのに、全く違う別の人が
「自分が『アダム・ビード』の作者だ」と言い出す人が出てくる
までの騒ぎになってしまいます。
エリオット自身も女性によるものか男性によるものか
で作品の評価が分かれてしまうことに嫌気が差し、
最終的には自分が作者であることを告白。
っていうか、この時にはもう作者が女性であることは
大方バレていたようです。
最初はエリオットが女性であるということ、
そしてその女性が既婚で子持ちの男性と不倫している
ということで風当たりも相当厳しかったみたいですが、
作品を重ねているうちに徐々にエリオットの作家としての
能力を周囲も認めるようになります。
『フロス河畔の水車場』では自身が成し得なかった
兄アイザックとの和解と、そこにいたるまでの
主人公マギーの幼少期の苦悩・葛藤を中心に描いています。
『ロモラ』では今まで中心となっていたイギリス中部を離れ
15世紀イタリアを舞台とする歴史小説を書いています。
つまり、エリオットは常に自分の作家としての能力、
技量を試す場を探していたわけですね。
『ミドルマーチ』はそんなエリオットの集大成とも言える
作品でヴィクトリア朝文学を代表する小説です。
各作品のテーマについては今後、取り上げますが
それぞれの作品でエリオットは様々な社会問題に
取り組み、そうした社会の中で生きる様々な
人間模様を複雑にではあるが、巧みに
描き出しています。
個人的にはこの難解さが僕は好きなんですがね。
ぜひ時間があるときにでも読んでみてください。
どれも長編ですが、、、、、(笑)