英語を聞いているとすぐ疲れるのはなぜ?
前回に引き続き、英語が聞き取れない理由について書きますね。
あまり英語の先生は言いませんが、
「自分が発音できない音は、基本的に聴き取ることは出来ない」と言われています。
私たちの脳には知らない音を聞いた時に、
知っている音に無意識に置き換えてしまう性質があります。
つまり多くの日本人は、英語を聞いた時に、
知っている日本語の音(カタカナ)に置き換えて聞いているのです。
日本語の母音はたったの5つですが、英語は全部で20個も母音があります。
(学者により諸説あります)。
子音は全部で24個もあります。
でも正しい音を知らなければ、英語が聞こえてくると頭の中で知っている音に置き換えた「空耳アワー」が起こります。
それを知識や文脈から類推して「こう言ったんだろう」という
置き換え作業を、猛スピードでしているのです。
これは複雑で集中力が要求されます。
だから「英語を聞いているとすぐ疲れる!」のです。
そんなに長い時間、集中力は続かないので、
1つ2つわからない単語が出てきただけで、集中が途切れて
あとはさっぱりわからない、なんてことが起きるのです。
(以前の私がまさにそうでした。
ちなみにテレビの「空耳アワー」は大好きです。)
「聞き取れるようになりたい!」と思ったら、普通はまず聴く練習を始めますよね?
その時、「空耳アワー」が頭の中で渦を巻いて、
知っているカタカナ発音に置き換えたまま聞き続けていれば、
どうなるでしょう?
正しく発音できることで結果的に聞き取ることができるように
これを解決する方法はたった一つ。
「正しい音を知ること」です。
そして「正しい音を知る」とは
自分で「正しい音を出せる=正しく発音できる」ことです。
こういう言葉があります。
「耳から聞こえてくる言葉を全て発音できるとは限らないが、
発音できる言葉は全て聞き取ることが出来る。」
LとRをすべてラ行に置き換えて発音してきた人は
「ROCK」も「LOCK」も「ロック」としか聞き取れませんが、
LとRの正しい発音が出来るようになったあとは
「ROCK」は「ROCK」としか聞こえなくなります。
THをすべてサ行やザ行で置き換えている人は、
「SOME」も「THUMB」も「サム」としか聞こえませんが、
口から正しく出せるようになれば
「この二つは全然違って聞こえる!」ようになります。
当然です。全く違う音なのですから。
でも、大事なことはLやRの出し方だけじゃないのです。
実は、もっともっと聞き取りアップに役立つことがあります。
もう少しお付き合いくださいね。
[東京・青山]
イングリッシュ・ジョイ
英語の発音トレーナー
阿久澤淳子
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