感情論で政策を決めるな | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします


先日、パチンコして何が悪い? という記事を書いた。まあ有る政治家の先生の記事を揶揄した面もあったので若干感情論に感じられたのか感情論に基づいた意見やコメントが結構多くてちょっと驚いた。実際若干分かりにくかったと思うので今日はシンプルに僕が思う論点を整理してみたいと思う。

繰り返すが僕は多少のギャンブルはするがパチンコは大嫌いだしギャンブルに嵌っている人間でもない。

①ギャンブルは悪か。

ギャンブルは悪いことです。ギャンブルは人間を怠惰にするからだめだ。みたいな意見が結構あった。だからそんな自由は許されないのだと。じゃあ、ギャンブルがどの程度人間を怠惰にするのだろうか。麻雀から競馬・パチンコ・宝くじまでを含めるとギャンブルをやらないという人間のほうが少ないと僕は思う。株式投資や為替のと投資も一種のギャンブルだとしたらなおさらだろう。

ギャンブルは人間を怠惰にするかもしれないが、漫画・アニメやゲームなどの趣味も同様な面があるはずだ。酒やタバコも同じだしゴルフだってそうだろう。友達をお茶を飲みながらだらだらと話しているのもそうだしネットを徘徊するのも同じで所詮は基本的には暇つぶしやリラックス・楽しみであって何かを生み出す行為ではない。たしかにギャンブルは金のかかる趣味だが他にもギャンブル並みに金がかかる趣味はいくらでもある。そして趣味にはまってお金を無駄遣いしてしまう人は多いはずだ。

これらと比べてなぜギャンブルが問題なのか?一般には中毒性などが言われるが多くの意見はこれらの科学的根拠・科学的比較を全く示していない。感情論だけに基づいてギャンブルを批判するのは的外れだし、そういう人は四六時中人生の目標にでも向かってアクセク活動しているのだろうか?そしてそれを他の人に押し付けることが正しいと考えているのだろうか?また、自分の趣味はそんなに高尚で社会に有益なことを生み出しているのか?と聞いてみたい。

②政策的な比較

上述の記事でも書いたがパチンコをやっている間に子供を車の中に放置して死ぬ事件が2004年以降で12件あったらしい。たいした数ではない。親による子殺しは年間に100件起こっている。また介護疲れによる虐待や親殺しも多い。パチンコによる子供の死を問題にするならば対応すべきもっと大きな問題がほかにあるのは明白だろう。

また酒に基づくハラスメントは年間に3000万人が受けているという。イギリスでは2兆円近くの酒による損失がある。ギャンブルを否定する人はこれらの問題をどう捉えるのか?ギャンブルによる社会的損失はどれほどなのかという科学的根拠を示すべきだろう。

③規制は適切に働くか

仮にギャンブルに対する規制が適切としても、規制が適切に行えるかはまた別の問題である。多くの場合は規制はいたちごっこになって意味がない可能性が高い。実際その典型がパチンコで監督官庁や政治家と業界のずぶずぶの関係が出来てしまっているせいで本来は違法なのに平然と換金が行われている。パチンコを規制したところでその規制が適切に働く可能性は小さいし闇社会でギャンブルが行われて却って問題が大きくなる可能性も高い。また、今の時代オンラインでいくらでも賭け事もできるからどれほど意味があるかはわからないだろう。

いっそのことパチンコを公に認めると同時にカジノも解禁すべきだろう。公営ギャンブルの還元率も高めて適切なギャンブル業界の競争を促すべきだ。勿論、地方自治体によるゾーニング規制などは地域社会として合意があれば認められるべきかもしれないし、同様にギャンブル産業に等しく課税することも自治体主導で行うのが適切だと思う。

④人間は勤勉でなくてはならない?

答えはイエスだと僕は思う。また勤勉でないせいで苦労している人間に必要以上に救いの手を差し伸べるべきでないことは生活保護の実態や欧州危機を見れば誰もが納得すべきだろう。また自分の子供に勤勉であるように、学校で生徒に勤勉であることの大切さを教えることは重要である。という価値観を僕自身は持つ。その観点からいけば酒は控えめにすべきだしギャンブルもほどほどにすべきだろう。

が、それは果たして政府によって強制されるべきことなのだろうか?答えはノーだ。結局パチンコやギャンブルを規制しろと騒いでいる人はなんか合ったら安易に政府の手を借りて規制すればよい。と考えている。特定の価値観を政府の手によって押し付けることは正しいことではないはずだ。冷静になって考えれば普通の人ならば納得するはずでパチンコが嫌いだと思えば自分の力で友人や子供・家族から啓蒙していくべきだろうし、ブログでも作ってその危険性を訴えていけばよい。

⑤エリート主義の間違い

エリート様が非合理的でバカな人間に色々と教えてやらないといけない。パチンコなんていうのは低所得者のバカなやつがやるもんだ。という考え方もまたこの背景にある。低所得者でバカなやつはすぐに非合理的な行動をとるから・・・。こういう考え方がほんとに正しいのだろうか?まあ、実際はそうかもしれない。でも、パチンコを規制したからといってそういう人たちが急に勤勉になるわけでもない。まあ、実際は高学歴の人間でパチンコ好きなやつも結構多いけどね・・・。

また実際にはエリート主義の規制や政府による市場への介入が様々な問題を作り出していることも言うまでもない。

⑤自由の意味を考える

自由が自己責任に基づくならば否定する必要はない。パチンコをする自由が人間にはある。そしてその結果の責任は自分でとるべきだし政府が手を差し伸べるべきではない。ただそれだけのことだ。

勿論、違法に換金しているという事実は見落としていいとは僕は思わない。だが政治的に手をつけるのはおそらく無理だろう。だったらいっそ合法化してしまったほうがいいというのが僕の考えである。特定の国の人がそのビジネスに多く従事しているというのは批判する理由にはならない。これもむしろカジノを認めることでこのビジネスを健全なものに(まあ、なかなかなりにくいだろうが)して日本人が参入しやすくすればいいだけだろう。

多くのパチンコ規制論は感情論に基づいていて根拠が弱い。決してパチンコがいいなんてまったく思わないけど感情論に基づいた議論はやめるべきだろう。


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