日本人はインフレが好きか? -リフレに対する素朴な疑問(10)- | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

インフレ率と失業率の間にはトレードオフの関係があるというのは有名な話。


では、どっちを取るかという問題が出てくるわけだ。


marginal revolutionというブログから。

http://www.marginalrevolution.com/marginalrevolution/2010/12/how-the-public-views-the-inflation-unemployment-tradeoff/comments/page/2/


今後10年間

1)失業率は9%だが、インフレ率は2%という世界(1200万人が雇用されてない)

2)インフレが月に10%だが、失業率は3%という世界


どっちがいいかをアメリカ人に質問したところ・・・


75%が1の状態を好むといったらしい。


同様の結果がドイツの調査からも得られた。一方でブラジル人は46%が2の状態のほうがいいと答えたらしい。


こんな風にどの程度のインフレ率を許容するかっていうのは国の歴史や国民性によって違うようだ。


デフレに慣れきった日本人はどっちを選択するんだろうか。ちょっとガソリンが値上がりしただけでブーブー言ってるんだから、決してインフレに対する耐性は強くないはずだ。だって、物の値段はどんどん安くなるけどサービスは変わらないってのに慣れきってるんだから。歴史的にもインフレ率が高い国ではないし。


教科書的というか当たり前のことだけど一般的に言われるインフレのメリットは・・・


名目賃金の上昇率を物価上昇率よりも抑えることで実質賃金の上昇を抑えやすいということだ。要は労働者の生活が悪くなるが企業は儲かると・・・。笑


実際、インフレ率がすごかった1970年代のアメリカではインフレ上昇は実質賃金の下落につながったから、アメリカ人がインフレが大嫌いなのはよくわかる。


今のイギリスでもインフレで実質賃金が目減りしている。はーー、つらい。笑


ま、冷静に考えれば、インフレそのものは努力でどうにも出来ない上に、過去に努力して蓄えた財産をも侵害する。一方で失業は自分が失業者にならないように努力すればいいから努力しだいで回避できるものであると言えるかもしれない。そういう意味では低インフレのほうが公平性の観点からも望ましいといえそうだ。


ま、どっちにしても、こうやって世界の人がインフレに対してどう考えているかを知るのも頭の体操としてはいいだろう。


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