販社サポートか、投資家啓蒙か。 | 「ガソリン入れたか?」

販社サポートか、投資家啓蒙か。

投信運用会社のウェブサイトって、
構成が難しいですよね。

証券会社や銀行などの販売会社サポートを重視すると
機能的だけど差別化が難しい。
お客さま(投資家)啓蒙に軸足を置くと、
コンテンツが増えて運営コストがかさみやすくなります。

両者のバランスをどこに置くのか、
またはエッジを立てて振り切っちゃうのか。
どちらが良い悪いではなく、
サイト管理者の基本方針で決まるのでしょう。

ちなみに、僕たちのような仕事の場合、
運用会社のサイトはもちろん確認しますが
投信評価会社の情報の方が役立つことが多いです。
類似商品との比較がやりやすいですから。
金融機関系シンクタンクのサイトもよく見ます。
マクロデータが豊富なので、原稿構成の参考にしたり、
グラフや図表の元データとして活用できるからです。

最近見たウェブサイトのなかで興味深かったのは、
三菱UFJ投信のサイトでした。
同社の前身会社のひとつは山一投資信託で(そうだった!)、
いまでは預かり資産残高で5位の規模を誇ります。
三菱グループらしいきっちりとした創りのなかに、
一部イラストを多用したコンテンツもあって
いろいろと工夫(苦労ともいう)がこらされています。

イラストが多いからといって舐めてはいけません。
豪ドルや豪州に投資する商品の啓蒙コンテンツに
タネタネフレンズの「オーストラリア早わかりクイズ!」がありますが、
(ちなみに「タネタネフレンズ」とは、同社の登録商標だそうです!)
7問中3問しか正解できませんでした。
昔は豪州に住んでいたこともあって、
いまでも関連の仕事をしているのですが…言い訳です。
同じクイズ形式の「タネタネフレンズの晴々検定」では満点でした。
リベンジっ(笑)。

同社のサイトを見ていると、
サイトを創っている担当者の苦労が感じられるのです。
三菱グループとしてのアイデンティティ、
販社サポートとしての情報開示、
投資初心者への啓蒙とケア、
売れる商品と売りたい商品のジレンマ、
マーケティング専門家の関与--などなど。

何か偉そうな書きぶりで、すみません。
そんな見方もあるということでご容赦を。
いずれにしても、三菱UFJ投信のサイト、
いちどご高覧あれ。


*同社の商品を推奨しているわけでも、
何か関与しているわけではありません。