語彙力の強化のためには、頻度の高い単語を集めた単語集のような教材で集中的に学ぶことか時間の節約のように思える。私自身も、出る単アプリで隙間時間にトレーニングを続けている。もっとも、長い目で見ると、多読のような生きた英語を通じて学ぶ方法の方がメリットが大きいのではないかとも感じている。
本の英語から単語を学ぶことには、単語集などから学ぶよりもよいことが2つあるように思う。
一つは面白く学べることである。単語集を単調に繰り返すことは、ゲーム感覚的な面白さを別にすると、単調な苦痛な作業である。本を読むことは、本を読むこと自体の面白さがあるので楽しく続くのだ。もっとも、楽しくなってきたのはある程度慣れてからで、最初は知らない単語に妨げられて遅々として進まないもどかしさがつらかったけど。
もう一つは、文脈の中で生きた単語を学べることだ。単語集で単語と和訳を対比するだけでは、その言葉が生きた英語の中でどのように使われるのか想像できないことが多い。それが記憶しにくい一つの原因にもなっている。他方、生きた英語の中で使われている単語は、こういう場面でこんなふうに使うのか、ということがまさに現場感覚で理解できるので、記憶し易い。また、生きた英語の中の正しい使い方とともに覚えることができる。生きた英語から抽出した単語を繰り返し学ぶのが王道かもしれない。
単語集から学ぶメリットは、自分の語彙力の進捗状況が把握できることであり、一定の水準の語彙をもれなく学べることだろう。多読で覚えた単語を単語集のトレーニングで確認するというルーチンもうまい流れである。両者をうまく併用していきたい。