過去、私の地方では、梅雨が明けると「衛生掃除」という行事があり、村を揚げて一斉に虫干や、畳を上げて行う大掃除がありました。

 

現在の様に、掃除器具や薬品が無かった時代、「一軒だけでは意味が無い、村一斉にやる事に意味がある」等との意見が強かったようです。

 

勿論、村の行事ですから、勤務先は休日、男手が無い家庭などには、自分の家を済ませた近所の大人達が手伝いに行ったのを覚えています。

 

私は、子供でしたから、そんなしきたり等知りませんでしたが、大人の男女が、集まって一斉に働き出すのが面白く、よく眺めていました。

 

それに、楽しかった事は、掃除が終わると、誰が準備するのか分かりませんが、決まって大きな西瓜が割られ、私達子供にもお相伴がありました。

 

それが楽しみでしたが、掃除が済むと、役所から「掃除済の証」を頂き、玄関に貼付けて行事が終わりますが、この時皆で食べた西瓜の味は格別だったことを未だに覚えています。