ITmedia ニュース(2015年01月20日 09時00分 更新)
「腕時計から「リストファッション」へ 1万円台の国産カスタム腕時計「Knot」の狙い 」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1501/20/news028.html

 
 今回は少し記事が古くなってしまいますが;
ITメディアでクラウドファンディングに関する興味深いニュースを見つけたのでそちらからピックアップです。

 「クラウドファンディング」は、新製品・新サービスに対する新しい出資の形として、数年前から国内でも話題になってきた方法です。

 新製品を製造するための初期投資は、中小製造業にとって大きな負担でリスクも大きいので、なかなか踏み出せません。
 そこでインターネットを通じて、その新製品に対して賛同してくれる人々に、少しずつ資金を提供してくれるように呼びかけ、一定額が集まった時点で製造を開始します。これによって資金調達のリスクを低減させます。
 資金を提供してくれた人々には、「出資して良かった!」と思えるような、プレミアムな価値を提供することで出資に対する還元をします。

 このようにして資金を集める方法が、クラウドファンディング。

 アメリカでは早くから普及していて、、、
例えば、アルバムを出したいと考えているバンドが、ファンの人たちに少しずつ資金提供を募ったりするために使われたりもします。
 出資したファンには、特別なカバージャケットのアルバムで還元されたりするので、出資する価値がありますよね。


 僕は、製造業が新製品を製造するための投資リスクを低減される方法として、クラウドファンディングを活用するのは、少々懐疑的だったので今まであまり注目していなかったのですが・・・
 技術屋のアドバイザーの方から、クラウドファンディングを資金調達の手段としてではなく、マーケティングアイテムとして活用するという視点もあるよ。
 と教えてもらってからはなるべく注目して事例を集めたりもしています。

 そんな中で、「おっ!!」これは面白い。
と感じたのは、クラウドファンディングのサイトで「カスタム腕時計」のプロジェクトを、知り合いから教えてもらった時。
 単純に資金を調達したい。という観点だけでなくマーケティングに活用されている感触がダイレクトに伝わってきていました。

 この記事はそのカスタム腕時計をプロデュースしたKnot遠藤社長へのインタビュー記事。

 記事では、「すぐに発売することもできたはずだが、遠藤さんはあえてそうせず、正規販売スタートに先駆けてクラウドファンディングを実施した」と、記しています。

 その理由として上げられているのは3つ。

 ◆ 「腕時計を普段使わない若い世代」にアプローチするため
 ◆ 商品販売前にテストマーケティングを行うため
 ◆ 「プロモーション効果」が見込めるため

 クラウドファンディングを活用して資金調達しながら、それをマーケティングアイテムとして活用し、話題をつくっていく。それによって、スムーズ且つ低リスクな状態で新商品を立ち上げられる。
 これからの新商品を生み出す腕での理想的なカタチのひとつだと感じました。
きっとそのために様々な仕掛けや努力が裏に隠されているのでしょうね。。。

 このプロジェクト。
スタートからたった6日で目標金額を達成。最終的には目標金額の5倍に達したそうです。
そして何よりも、マーケティングとしての効果が・・・
 「クラウドファンディングプロジェクトの終了後も、その実績と商品自体の魅力が話題となり、多くのメディア露出を通じて注文が殺到。2014年の生産分は発売後すぐに完売した」のように表現されています。
 
 このような素晴らしい実績をみてしまうと、「技術屋の新商品立上げに対しても試してみたい!」と思わず食いついてしまいますね(笑)
 
KEN