――楠木建『好きなようにしてください』に学ぶ
働き方を考えるとき、
つい「効率」「生産性」「再現性」といった言葉に引きずられます。
でも本当に長く続く人は、
“合理”より“没頭”で動いているように見えます。
「最短距離」で進むほど、心はすり減る
キャリア設計を合理的に考えようとすると、
「どの業界が伸びるか」「どう差別化するか」という発想になります。
しかし、それはあくまで他人軸の合理性。
最短距離を狙うほど、
自分の「なぜこれをやるのか」が薄れていく。
一見、成功に近づいているようで、
内側のエネルギーは確実に減っていきます。
「没頭」には、燃費の良さがある
一方、好きなこと・面白いことに没頭しているとき、
人は不思議なほど疲れません。
同じ8時間でも、
“義務感で動く8時間”と“夢中で動く8時間”では、
エネルギー効率がまったく違うのです。
没頭とは、理屈を超えた最適解。
それは戦略ではなく、持続可能な燃料設計です。
「合理」ではなく、「納得」で動く
楠木建さんは著書でこう述べています。
「好きなようにしてください」――それが最も合理的な働き方だ。
ここでいう合理とは、
“外から見て正しい”ではなく、
“自分の中で納得できる”という意味です。
他人に説明できなくても構わない。
自分のエネルギーがどこで自然に湧くかを基準に選ぶ。
それが結果として、最も長く続く働き方になります。
「効率」より「余白」が成果を生む
没頭している人ほど、
無駄に見える時間を大切にします。
思索、寄り道、試行錯誤――。
それらは短期的には効率が悪く見えますが、
長期的には成果の質を底上げします。
「効率的に働く」よりも、
「余白を持って没頭する」ことが、
結果的に最も生産的なのです。
結びに
合理はシステムを動かす。
没頭は人を動かす。
キャリアを設計するとは、
自分がどこで自然に熱くなれるかを知ることです。
戦略ではなく熱量。
効率ではなく納得。
それが、長く働き続けるための現代的な“合理”なのだと思います。