前々から真空管エフェクターの電池駆動は如何やっているんだろうと思ってたので、一度自分で作ってみることにしました。

エフェクターで電圧増幅管というと12AX7が一般的ですが、少々お高いのでパーツ屋さんで見つけた6N2P(\500)を使用しました。一応、12AX7類似品(互換品ではない)とのことらしいです。
エフェクターでもスイッチング電源で高電圧に昇圧しているものは設計も正規に行えばよいのだと思いますが、10V以下の電源で真空管をまともに動かせるのが不思議で、その方法も良く解りません。
今回は、電源電圧を250Vとして設計を行い、それを9Vで駆動させてみようというのが方針です。

一応、双三極管の片方で約50倍のゲインが得られるつもりです(電源電圧250V時)。
真空管を使用した設計は今回初めてなので正しいか如何か解りません。
とりあえず動作の確認を行いました。

グラフの上が出力信号、下が入力信号です。
同じに見えますが、電圧メモリが出力側は0.112V/div、入力側は0.003V/divなのでおよそ37倍に増幅しています。2段通しているので1段で約6倍のゲインがあることになります。
さて、この値が妥当か否かは電源電圧250Vで動かして本来の性能が出ているか確認してみないと解らないですが、現在、その電源がありませんので評価は先送りです。
でも、一応動いているので良いのかなとも思っています。

(測定系を改善したので差し替え:2015.06.28)
こちらは、周波数特性ですが、60Hz
から300Hzにかけてにノイズがあるのは測定系の問題なので無視してください。
使用目的(たとえ使用しなくても)はギター用なので、カプリングコンデンサの値を小さくしています。そのため低域が結構削れています。
高域もそれほど延びていないのは設計の不備なのか、こういうものなのか不明です。まあ、ギターに使用するには問題ないのでよしとします。
今回のことで高電源電圧用に設計した真空管回路は、9V電源でも動くことが確認できました。もっとも、本来の能力を出し切っていないので音として使えるか否かは使用していかないと判断できないと思います。
「そのうち」確りとケースに収納したものを製作し検証していくことにしました。