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俺が・・・マドリッドユースに・・・?

ジョージ(以後J)「わたしはジョージヴィンセントといいま~す♪何度も言いますが、わたしはあなたをユースチームに入団させるのが仕事なので~す♪」

いかにも胡散臭いサングラスをかけた男が名刺を差し出している。
名刺にはたしかにマドリッドという文字と、マドリッドのエンブレムが書かれているようだ。
それに、「エグゼクティブディレクター」なんて文字が書かれている。
だが、なんで俺なんだ?俺はそんなにサッカーうまくねぇぞ?

L・ビラ(以後ビラ)「へっ、こんな田舎もんの俺を騙して何する気だ?うちはあいにく農家の生まれだから、ゆすっても金なんかねーぞ?」

J「わたしはお金など必要としてませ~ん♪それに大切なのはお金をどう使うかなので~す♪そういう意味で言えば、我々はクリエイティブでなければいけないので~す♪あなたにはそのクリエイティブな人間になる素質があるので~す♪」

クリエイティブ?なんだそら。さっきからごちゃごちゃうるせーやつだな。

J「あなたはセイバーメトリクスという言葉を知っていますか~?♪」

ビラ「セイバーメトリクス?しらねーな!」

J「アメリカの野球で近年導入されている試合データの分析手法なので~す♪」

ビラ「野球かよ!!それがなんだってんだ。俺はサッカーはしても野球はしねぇぞ。」

J「あなたは勘がなかなか鈍いのですね~♪ゴールの勘はピカイチなのに♪」

甘ったるいオカマみたいな声色で俺をちゃかす大男。

J「(ゴホン。)近年では、サッカーでもセイバーメトリクスを導入しているので~す。我々マドリッドでももちろん導入してま~す。プロ選手を調査するにも利用していま~すが、絶対数が膨大なユース選手発掘にも大いに利用できま~す♪そのセイバーメトリクスの網にかかったのがあなたなので~す♪」


ビラ「けど、統計的に調べたとして、なんで俺なんだよ!?俺の所属している少年団はそこまで強くないし、俺だってスタミナがないから後半から出場が多いんだぞ!?」

J[あなたはスタミナこそないものの、試合数やチャンスの数に対してのゴール数がずば抜けているので~す♪いい加減、つべこべ言わずに、とにかくついてくるので~す。時は金なりなので~す♪」

ビラ「・・・っておい、お前!何すんだ!やめろ!」

175cm、69kgの俺は、白人の大男に体ごと担がれ、黒塗りの車に詰められた。

この日が俺のマドリッドでの生活の一日目となった。