彼女はもう此処にはいない

いないのだから、会うこともできない

消えてしまった

彼女は何一つ間違えてはいなかった。

自分のことを除けば何一つ間違えてはいなかった

ただ、大切な人の幸せを願い、それを妨げるものを許さなかった

それだけ。

その為に彼女は消えた。

オレが何一つ間違えなければ、オレが完璧な人間だったら

彼女は消えなくてよかったのに


オレには背負いきれないかもしれない

どうしたらいい

どうすればいい

オレは結局、誰一人として守れちゃいなかった

一番大切な人が誰なのかさえも、今の今まで気付かなかった

オレはこれからどうすればいい

なにをすればいい

なにをすれば

どうしたら

誰か助けて

誰かオレを助けて

この記憶を消して

思い出も全部消して

何も残らなくていい

オレは消えたい

彼女との約束さえも守れそうにない

彼女の願いさえも叶えられそうにない

どうしたらいい

なにをどうすればいい

どうすれば彼女の思いは報われる

オレには彼女のような強さはないんだ

ついこの間まで、彼女と出会うまでは、心さえも無かったのにそんなものあるわけない


心なんて知らなければよかった


誰のせいにもできない自分の失敗

自分のせいで、彼女は消えた

自分は何も望じゃいけないのかもしれない

いっそのこと、もうやめてしまおうか。この役を



生まれた時は、何にも演じていなかったはずなのに

いつからだろう?

この愚者を演じ始めたのは・・・

本当は、ずっと理解してほしかっただけなのかもしれない

でも、結局、僕の独りよがり

もう、自分でさえも自分がわからない

オレは誰なんだ?

何がしたいんだ?

どう生きたいんだ?

なんでオレなんだ


どうしてオレがこんな

なに?


どうすりゃいいってんだよ


動いても腐る、動かなくても腐る。


思いっきり、本気で、全力で動けば腐らないかもしれない


でも、それは社会的に見たらの話


オレはそんなの望んじゃいない。


望んだことさえもない


やりたいこと。理想の自分。やらなくてはいけないこと。叶わない夢。


過ぎていく時間に腹が立つ、いっそのこと止まってしまえばいいのに・・・


夢の無い世界で、夢を見ても、それはただの現実逃避。


僕はまだ16歳だ。


普通なら、これからさき生きていく為の準備をしているはずの年頃だと思う。


志のある同年代の人は、もうすでに、将来の目標に向かい始めている頃だろう。


まだ目標が定まってない人も、目標を見つける為にとりあえずの努力、学校の勉強やらなんやらをし始めている頃だと思う。


しかし、僕は違う。


これから生きていくうえで、全てどうにかなると思い込んでいる。というより、そうごまかしている。やらなきゃいけないこと、嫌なことから逃げて、逃げるのに必死なのに、逃げる為に走ることで精いっぱいなのに、かっこつけて、余裕の表情で、「なんとかなるさ」って笑って見せて、自分の愚かさ、弱さ、醜さ、全てから逃げている。


分かってる。自分の愚かさも、弱さも、醜さも。理解している。


そのつもりだ。


どうにかなる訳のない人生に、奇跡を求めた時点で駄目だったのかもしれない。



きっと僕はこれからも、奇跡を追う真似をして、自分の影から逃げ続けるだろう。


逃げちゃだめだって分かってるのに逃げているんだ。


恐らく僕には逃げ続けることしかできないんだろう。


逃げて、逃げて、逃げて、逃げて、逃げて、逃げて、逃げまくって、一体僕はどこへ行くのか。


そんなのは、きっと決まってる。映画やドラマでもおなじみだ。


いつか、いつの日か、僕は崖に追い込まれるんだろう。


目の前の状況に選択肢は二つ。崖に落ちるか、目の前の敵に立ち向かうか。


そんな状況に追い込まれでもしない限り、僕は逃げ続けるだろう。



最近、良い事が無い。


どころか、楽しいと思うことさえもなくなりつつある。