湘南藤沢徳洲会病院 内視鏡内科の永田充です。
胃カメラを受けたあと、「次はいつ受ければいいの?」と気になる方は多いと思います。
最近は鎮静剤を使った検査や、鼻から入れる胃カメラ(経鼻内視鏡)などが普及して、昔より受けやすくなりました。
とはいえ、やっぱり楽な検査ではないので、必要な回数で、無理なく続けたいですよね。
そこで今回は、胃カメラの頻度について、大まかな目安と考え方を分かりやすくまとめます。
ピロリ菌がいる/除菌した方:「年1回」を目安に
ピロリ菌は、胃の中にすむ菌で、胃がんのリスクを上げることが分かっています。
また、除菌に成功してもリスクがゼロになるわけではありません(とくに胃の粘膜が弱っている=萎縮がある方など)。
そのため、
・ピロリ菌に感染している方
・ピロリ菌を除菌した方
は、基本の目安として 年1回の胃カメラ をおすすめすることが多いです。
年1回くらいで見ていくと、もし胃がんができても早い段階で見つけやすくなります。
※実際には「胃粘膜の萎縮の程度」「胃がんの家族歴」などで、年1回より短くしたり、逆にもう少し間隔をあけたりすることもあります。
ピロリ菌がいない方:胃がんのリスクは低いけど「ゼロではない」
ピロリ菌がいない(感染したことがない)場合、一般的に胃がんのリスクはぐっと下がります。
ただし、注意点が2つあります。
・ピロリ菌がいなくても、胃がんが起きないとは言い切れません
・胃カメラでは、胃がん以外にも色々な病気が見つかります
そのため、ピロリ菌がいない方でも、胃カメラの頻度は「ゼロ」ではなく、どこまで病気の早期発見を重視するかで決めるのが現実的です。
胃だけじゃない:のど・食道・十二指腸もチェックできます
胃カメラでは、胃だけでなく、のど(咽頭)・食道・十二指腸 も観察できます。
これらの場所は、ピロリ菌とは別の要因でも病気が起こります。
たとえば、
・咽頭がん
・食道がん
・十二指腸の炎症や潰瘍
などです。
また、こうした病気は、初期は症状が少ないこともあります。
ピロリ菌がいなくても、「早めに病気を見つけたい」「安心材料がほしい」という方は、年1回を選ぶのも一つの考え方です。
症状があるときは早めに受診を
胃カメラを受けてから1年たっていなくても、急に起こる病気はあります。
以下のような症状がある場合は、次の定期検査を待たずに、早めに病院で相談してください。
・強い腹痛
・吐き気、嘔吐
・食欲がない
・体重減少
・黒い便(タール便)
・貧血を指摘された
・飲み込みにくい、つかえる感じ
胃カメラが必要かどうかも含めて、医師が判断します。
まとめ
・胃カメラの頻度は、リスクと目的(早期発見・安心)で決めるのが基本です。
・ピロリ菌がいる方/除菌した方は「年1回」が目安になることが多いです。
・ピロリ菌がいない方(感染したことがない方)は、胃がんのリスクは低めですが、ゼロではありません。胃以外(のど・食道・十二指腸)もチェックできるため、年1回を選ぶ方もいます。一方で、低リスクならもう少し間隔をあける選択肢もあります。
・症状があるときは、早めに受診しましょう。
※この記事は一般的な目安です。胃カメラの間隔は、これまでの検査の結果、持病、年齢、家族歴などによって変わりますので、気になる方は主治医(かかりつけ医)にご相談ください。