こころの健康推進銀連盟の設立集会で配布された資料を入手し、彼らの本当の意図がわかりました。

彼らというのは、当事者や家族ではありません。これを表・陰で推進しようとしている一部の精神科医のことです。そのバックには、あのノーマン・サルトリウスやパトリック・マクゴーリがいます。

彼らの関心は、患者の治癒でも人権の確保でもありません。政府からいかに予算を獲得できるかです。そのために、彼らはいかに早期介入が治療コストを下げるのかを力説するのです。

資料の中で個人的に一番印象に残ったのが、そのマクゴーリから寄せられていた以下のコメントでした。

「地域社会に早期介入し、コストがかかり混乱を招く入院治療を回避しなければなりません。今は21世紀であり、自分自身の手で障害を引き起こすような治療をしていた19世紀ではありません。基本方針として、早期介入により入院治療と地域社会での治療を一本化して行う必要があるのです。」

ここは笑うところなんでしょうか?もしかしてこれはギャグなんでしょうか?

根拠のないラベルと不必要な抗精神病薬で本物の障害を作り、世界中で批判を浴びている張本人が何をおっしゃるのでしょうか。

どうやら彼は、「日本の精神医療は、いい意味でも悪い意味でもムラがないと思っています。ものすごい名医もいないかわりに、悪徳な医者もいない。標準的な医療がいき届いている分野だと思います」という名言を残した香山リカさんと同レベルなんでしょう。ちなみに、この香山リカなる人物も、こころの健康についての基本法制定に賛同する著名人として写真付きで紹介されていました。

精神医療の現実を直視できない、認めることのできない、いわば解離状態にある人物から上から目線でコメントをされても・・・という気持ちになりますね。

アウトリーチや地域医療なんてものは幻想に過ぎません。日本でやったとしても、精神病院のかわりにデイケア施設が乱立され、患者が飼い殺しにされるだけでしょう。脱入院=隔離収容治療からの脱却というのは完全な嘘ですから。現場の人間や当事者に話を聞けばすぐにわかる話ですよ。

さて、マクゴーリの言う「19世紀」の治療をしているのが、日本の精神医療です。
精神疾患のない青年に強制入院、身体拘束、電気ショックをすることができるなんて、それって何時代の治療でしょうかね?

単に早期介入を推し進めるということは、同時に彼のような被害者をさらに作り出すということでもあります。なぜこのような信じ難いことが起きているのかを理解するには、日本の精神医療の歴史を少しだけ知ればよい話です。多くの罪のない人々を殺害してきたあのナチスドイツの系譜を受け継いでいるという事実に突き当たるでしょう。
その本流であるドイツ精神医学会は公式に謝罪しました。

しかし、日本の精神医療は反省・謝罪するどころか、多剤大量処方という大量殺戮をいまだ止めていません。アウトリーチやら地域医療やらコスト削減など夢のような話をする前に、精神科医が反省・謝罪・賠償をすることが先です。あなたは、ナチスドイツの残党にこころの健康を預けたいと思いますか?



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