なんとか名古屋ドームで今季初勝利を果たした。
何ともフラストレーションの溜まる我慢の試合展開。
阪神打線は中日先発山本昌からヒットは放つものの、繋がりを見せず。山本昌に対して正面からまともに対峙し、打席でも塁上でも工夫も駆け引きも無く、山本昌を苦しめる事が出来なかった。
4回には1アウト1塁から狩野がセンターオーバーの二塁打を放ち、1塁ランナー関本は一気に本塁突入するもタッチアウト。関本の走塁力を考えれば3塁ストップという所だったが、なぜ久慈コーチは迷わず廻したのか。
久慈コーチの返球とランナーを見る位置は良かっただけに、判断は難しくなかったと思うだがあの判断はギャンブルが過ぎる判断だった。
6回にも1アウト1,2塁のチャンスを作り、山本昌が降板するもチャンスを生かせず。その後も中日3番手ネルソンから7,8回とチャンスを作るも昨日もあと1本が出ずに点が入らない厳しい試合となってしまった。
それでも阪神先発能見がヒーローインタビューでも言っていたようにしっかり腕を振り、キレのあるストレートとチェンジアップで緩急を上手く使い中日打線に的を絞らせなかった。
前日、昨日と目立った守備のミスも無く、集中して守れていたのは成長の一端。
一歩目の速さがあったからこその大和のダイビングキャッチ。藤井の好リードと素晴らしかった。
昨日唯一気になった守備は小田が負傷退場した場面。
それは5回裏1アウトから小田がレフトにヒットを放ち、今季再三見られるマートンのチャージの遅さから2塁を狙われ、マートンが良い返球をするも上本がタッチを焦るあまりに返球をキャッチ出来ずに小田の顔面に直撃した。
マートンは隙を作れば狙われる事をそろそろ学ばないと今後もやられる。明らかに相手はマートンの隙を狙っていることを頭に入れ、集中して守りに就かないといけない。
上本に関しては経験がすべて。彼の技術はすでに高いモノがある。あとは如何に平常心で落ち着いてやれるか。
彼には経験が一番の成長への近道。どんどん試合をこなし場数を踏むことで、自分の能力を最大限生かせるようになれるだろう。
しかしこのプレーが後に試合に大きく影響したのは間違いない。
それは0－0で迎えた9回表。
1アウト1,3塁。1塁ランナー平野、3塁ランナー俊介、ピッチャー左腕の雄大。絶好の阪神のチャンスに代打を送らずに打席には藤井。どう考えてもスクイズの可能性が高いと分かりきっている場面で案の定藤井が初球をセーフティースクイズ。本塁際どいタイミングだったが俊介の好走塁で9回1点先制に成功。
小田の代わりに途中からマスクを被る前田、雄大バッテリーは初球を外すことなくスクイズが頭に無かったようだ。もしも太田がマスクを被っていたなら違った結果になっていたかもしれないだけに、小田の負傷退場は阪神にとって大きなモノだった。
名古屋ドームでも1－0の完封勝ちが出来た事が少しでも自信になれば昨日の勝利から得た収穫はものすごく大きい。
今日の先発は2年目の岩本。強気のストレート勝負を。歳内のように気負うことなく自分のピッチンングを期待したい。