林檎雨 | 残滓

残滓

ただ自己満足で詩というか駄文を綴るだけです。
もし何かしら感じてコメントして戴けたら幸いです。



滲むルージュ 添えた君を撫でる

真っ黒なお目目は空っぽ

夜が滴った様な深淵の黒髪

そっと微笑む頬が裂けた


私は笑う 私は笑う 私は笑うの だから愛して


君を殺した夕闇時雨

祭囃子は死んだ僕らには届かない

響くのは雪駄の音

遠のく意識の温度は蝉時雨


どうして僕らは此処に寝転んでいるの?

此処から見える花火はとても綺麗だね。


傍ら眠る君の目蓋は伽藍堂

何も映さない目蓋にビードロを

何も話さない口元にルージュを


花火を映す 君の瞳は綺麗な花時雨

黒髪へ滴る宵の淵 僕らは手を繋ごう

嬲られた君を藍色の浴衣 

潰れた食べかけの林檎飴


なんでだろう?君を汚す赫が大嫌いなのに

どうしてかな?藍色に滲む赫がこんなにも愛おしい


私は笑う 私は笑う 私は笑うの だから殺して


君色に染まれなくてごめんなさい

隣でもう優しく笑わないで

貴方の愛はもう私には純粋(キレイ)すぎるの


君に降り注いだ霞み時雨

あの日の祭囃子はもう聴きたくないよ

響くのは僕の嗚咽と漫ろ雨

遠のく記憶の海へ愛を零す 死に際の蝉時雨